北京でおこなわれた6カ国協議(2003年8月27−29日)の議長総括(8月29日)概要
王毅中国外交部副部長によるホスト国総括
(日本外務省の要約:六者会合(概要と評価)より)
本会議総括に当たり、王毅外交部副部長が行った記者会見のポイントは以下のとおり。
- (1) 六者会合の参加者は、対話を通じて核問題を平和的に解決し、朝鮮半島の平和と安定を維持し、恒久的な平和を切り開くことに同意した。
- (2) 六者会合の参加者は、朝鮮半島の非核化を目標とし、北朝鮮側の安全に対する合理的な関心を考慮して、問題を解決していく必要があることに同意した。
- (3) 六者会合の参加者は、段階を追い、同時的又は並行的に、公正かつ現実的な解決を求めていくことに同意した。
- (4) 六者会合の参加者は、平和的解決のプロセスの中で、状況を悪化させる行動をとらないことに同意した。
- (5) 六者会合の参加者は、ともに対話を通じ相互信頼を確立し、意見の相違を減じ、共通認識を拡大することに同意する。
- (6) 六者会合の参加者は、協議のプロセスを継続し、可能な限り早期に外交経路を通じ、次回会合の場所及び日時を決定することに同意した。
時事通信によると、王毅中国外交部副部長(外務次官)はこのほか次のような説明をした。
- 一、六カ国協議は北朝鮮の核問題の平和的解決に向けた歴史的な機会であり、各国は自己の立場や提案を十分に述べ、真剣な討論を行った。
- 一、米国は平和的解決は必然であり、可能だと強調した。米国は北朝鮮に脅威を与えたり、侵略したり、政権を交代させる意図はない。北朝鮮は平和を希求し、あらゆる国との友好関係を望んだ。非核化が北朝鮮の目標であり、核保有が目的ではない。
- 一、米国が北朝鮮政策を転換し、北朝鮮に脅威を与えなければ、北朝鮮は核開発を放棄し、米国との平和共存も希望する。
- 一、見解に多くの深い食い違いがあったが、各国は冷静に対応した。
- 一、日本人拉致問題は日朝間の問題であり、中国は両国間の交渉を通じて適切に解決されるよう希望する。