2021年04月07日

プルトニウム利用の「夢」の開陳で再処理政策の正当化を図る電事連

電気事業連合会は、2月26日、再処理で取り出したプルトニウムの「利用計画」(以下、新利用計画)を発表するとともに、英仏で保管されているプルトニウムについて、電力各社間で「名義交換」を行うことによって消費を推進する案を検討中であることを明らかにしました。計画とは名ばかりで、実際は、2030年度までに、フル稼働となった六ヶ所再処理工場での毎年の生産分を全量消費できるようなMOX利用炉運転態勢を目指して頑張るとの決意表明をしただけのものとなっています。

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2021年02月12日

日本は米国に先制不使用宣言を要請すべきとハルペリン元米政府高官

──ペリー元国防長官も新著で日本に先制不使用支持を呼びかけ

大統領選挙キャンペーンで、紛争において核を最初に使わないとの「先制(先行)不使用宣言」支持を表明していたバイデン氏が1月20日大統領に就任しました。バイデン政権では、先制不使用宣言が検討されると見られています。クリントン政権とオバマ政権が先制不使用宣言を検討しながら放棄した主要な理由は日本を含む同盟国の反対の声でした。

過去のこれら両政権内での検討の事情に精通するモートン・ハルペリン元国務省政策企画本部長(1998-2001年)が、日本は米国政府に先制不使用政策を採用するよう呼びかけるべきだと強調しています(2021年1月6日の核情報へのメール。以下『日本への提言』)。理由は同盟国が賛成すれば、米国は先制不使用を宣言できるからということです。

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2021年01月18日

バイデン政権に 核の「先制不使用宣言」を支持する日本の声を

昨年12月18日の記事バイデン新政権と核兵器禁止条約発効 日本の反核運動の課題──キーワードは「先制不使用」で紹介したように、米国では、政府による「先制不使用宣言」を目指す運動が続いています。核超大国の米国が「核を先には使わない」と宣言することによって核兵器の使用の可能性を減らそうという試みです。トランプ政権下での宣言を望むのは無理だと見られていたのですが、先の大統領選では、予備選挙の段階から候補者に宣言についての立場を問う活動が展開されました。バイデン候補の答えは先制不使用を支持するというものでした。

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2020年12月19日

バイデン新政権と核兵器禁止条約発効

日本の反核運動の課題──キーワードは「先制不使用」

核兵器禁止条約の批准国・地域数が10月24日、規定の50に達し、90日後の2021年1月22日に発効となることが決まりました。これを受けて、条約に好意的な各紙の社説は、核兵器国との橋渡し役となるよう政府に呼び掛けていますが、果たして、米国を始めとする核保有国と条約批准国の間をつなぐ架け橋に日本がなるということはあり得るのでしょうか。

ここで想起されるのが、オバマ政権が2016年に「核兵器を先には使わない」とする「先制(先行)不使用(NFU)」宣言を検討しながら断念するに至った経緯です。宣言に反対する日本の姿勢が断念の重要な要因となったと米紙が報じています。条約発効の2日前の1月20日に米国の新大統領に就任するのは、そのオバマ政権で副大統領を務めたジョー・バイデン氏です。

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2020年10月08日

日本の再処理計画──夢から覚めない国で被爆75周年を迎えて

再処理技術は最初、米国の核兵器製造計画の中で開発されました。核兵器の材料のプルトニウムを取りだすためです。これが原子力の平和利用でも必要だとされたのは、次のような考えからです。
ウラン資源は希少だ。原子力発電が世界で急速に増えるだろう。「燃えるウラン235」は天然ウランに0.7%しか含まれていない。これを使う普通の原子炉に頼っていたのではウランが枯渇する。原子炉の運転の際に「燃えないウラン238」から生まれるプルトニウムの利用が必要だ…

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2020年06月11日

六ヶ所再処理工場からのトリチウム年間放出量は? 規制委審査過程を振り返って

六ヶ所再処理工場のからのトリチウム年間推定海洋放出量は、経産省説明(5月15日衆議院経済産業委員会)の1京8000兆ベクレルを使うと、福島全量の約20倍となり、日本原燃の現在の液体放出「管理目標値」9700兆ベクレルを使うと約10倍となります。この二つの数字が出てきた理由は何か。一つ考えられるのは、日本原燃が新規制基準で導入された「重大事故」に対処するために冷却期間の長い(15年以上)の使用済み燃料を再処理すると想定しながら、通常放出と設計基準事故に関しては、以前の想定(4年以上)を使ったことです。以下、原子力規制委員会の関連文書を見ながら簡単にこの問題をまとめておきましょう。

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2020年06月02日

再処理工場からの年間トリチウム海洋放出量は福島全量の20倍─経産省

5月15日、衆議院経済産業委員会の質疑で経産省が六ヶ所再処理工場からのトリチウム年間推定海洋放出量は、1京8000兆ベクレルで、30年かけて放出という計画の福島総量(860兆ベクレル)の20倍に当たると答えました。これは、5月13日に原子力規制委員会が六ヶ所再処理工場に対する事実上の合格書である「審査書(案)」を了承したことに関連した質疑の中で出てきたもので、質問したのは宮川伸議員(立憲民主党)、答えたのは、経産省資源エネルギー庁村瀬佳史電力・ガス事業部長です。

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2020年05月07日

六ヶ所再処理工場の試験で海に流されたトリチウムは、福島総量の2.5倍?5倍?

再処理工場「審査終了まで一歩」』、『再処理工場 来月[5月]合格』などと報じられています。連休明けにも、原子力規制委員会が六ヶ所再処理の運転に合格証を出すかもしれないとのことです。合格となれば、工場は、来年竣工となり、再来年初頭から再処理を開始、徐々に処理量を増やし、2025年度からは年間800トンという設計容量でのフル操業に入るという計画です。その六ヶ所再処理工場では、最大で福島第一原発のタンクに含まれるトリチウムの総量の約10倍が海洋放出される計画ですが、そのことがほとんど議論されていません。

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2020年04月14日

福島処理水のトリチウム全量の10倍以上を毎年放出する六ヶ所再処理工場

福島第一原子力発電所に林立するタンクに貯蔵されているトリチウムを含んだ汚染水の処分方法をめぐる議論の中で、どういうわけか2022年初頭に運転開始予定の六ヶ所再処理工場のことが忘れ去られています。同工場が25年にフル操業に入れば、毎年、福島の総量の10倍以上のトリチウムが放出される計画になっています。海外の原子力施設でもトリチウムが放出されていることを強調する政府の図は、福島の総量が約860兆ベクレル(Bq)であるのに対し、フランスの再処理工場では年間海洋放出量が1京3700兆Bqであることを示していますが、六ヶ所では最大年間9700兆Bqが海洋放出される計画であることには触れていません。

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2020年03月31日

米サウスカロライナ州世論調査で62%が米国は先に核を使うべきでない

米国サウスカロライナ州で2月29日に行われた民主党予備選挙では、ジョー・バイデン前副大統領が巻き返しに成功し話題を呼んでいますが、同州で直前に実施された世論調査で、米国は先に核兵器を使うべきでないとする先制不使用策支持者が62%に達していたことにも注目していいでしょう。日本は米国に先制使用のオプションを維持してほしいとの立場です。

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2020年03月22日

トリチウム問題を拡大する再処理工場──英文原子力業界誌で日韓の専門家

カン・ジョンミン前原子力安全委員会委員長と松久保肇原子力資料室事務局長が、英文原子力業界誌ニュークリア・インテリジェンス・ウィークリー 3月13日号で、六ヶ所再処理工場の運転開始は、日本のトリチウム海洋放出量を大幅に拡大すると論じています。同誌の特別許可を得て、原文と全文訳を掲載します(英日どちらのバージョンについても無断複製を禁じる厳密な著作権についての言及がありますのでご注意ください)。

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2020年03月16日

高速増殖炉先進国のロシアに負けるな?

日本では「もんじゅ」のような高速(増殖)炉の推進を訴える際、ロシアでは開発が進んでいると主張されることが多くなっています。日経新聞も、2020年1月20日、「ロシアの原子力技術が世界を席巻」と論じた記事の中で、ロシアの高速増殖炉開発の進展を強調しています。以下、ロシアの実態について簡単に整理しておきましょう。

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2020年03月08日

韓国専門家、日本はトリチウム・ストロンチウム汚染水の放出と六ヶ所再処理工場運転計画中止を!

カン・ジョンミン前韓国原子力安全委員会委員長が京郷新聞への寄稿で、福島の汚染水放出問題に触れ、フル操業となれば福島の総量の約10倍のトリチウムを毎年放出することになる六ヶ所再処理工場運転計画の中止を訴えました。了解を得て、全文訳を掲載します。

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2020年02月03日

英国再処理問題専門家逝く──日本プルトニウムの謎解明に協力

2019年10月6日、英国再処理施設の地元で反対・監視運動を約30年に亘って展開して来たマーティン・フォーウッドさんが亡くなりました(享年79歳)。刑事、憲兵(ベルリンの壁に派遣)、英国気象庁の技官などの経験を持ち、原子力産業に関する大量の文書を所蔵する彼は、ジャーナリストや活動家にとって、再処理事業者や政府の誰よりも信頼のできる情報源だったと英ガーディアン紙の追悼記事(10月16日)が評しています。以下、日本の使用済み燃料の再処理に関する謎の解明に彼の情報が貢献した二つの例を挙げておきます。

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2020年01月07日

六ヶ所再処理工場・核兵器問題シンポ発表資料 2019年6月

原子力資料情報室は、2019年6月4日、シンポジウム「六ヶ所再処理工場と核兵器 ―資源の有効利用とゴミ減容?―」を開きました(協力:核情報、原水爆禁止日本国民会議)。外国人ゲスト「核燃料サイクルにかんする国際的権威であるプリンストン大学のフランク・フォンヒッペルさん、前韓国原子力安全委員会委員長のカン・ジョンミンさん」のシンポ(原子力資料情報室のお知らせ)発表資料をライブラリーに掲載しました。ご活用いただければ幸いです。

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