2017年12月05日

プルトニウム利用に関する原子力委員会のおかしな論議

原子力委員会が『日本のプルトニウム利用について【解説】』(案)(pdf)について議論した10月3日の定例会議の録音は英国BBC の風刺ドラマのようで、「一聴」に値します。映像がないのが残念ですが。

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2017年11月06日

日本の核配備禁止原則の危機─米「憂慮する科学者同盟(UCS)専門家の警告

先日掲載した非核三原則──持ち込ませずについての議論が必要?(2017.10.31)の追加資料として、今年4月に来日した「憂慮する科学者同盟(UCS)」の核問題専門家グレゴリー・カラキー博士の講演資料を掲載します。

  • 米国の核兵器をアジアに再配備する既存の計画とは。
  • トランプ大統領の当選により計画推進の可能性高まるか?
  • 開発中の核兵器が日本に貯蔵?寄港・通過する可能性は?
  • 以前に米国核兵器の日本への復帰を支持した安倍総理のアドバイザーらは?
  • 日本国民、米国国民は今、何をすべきか

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2017年10月31日

非核三原則の「持ち込ませず」についての議論が必要か?

石破茂元防衛相が9月6日のテレビ朝日の番組で、米国の核の傘で守ってもらいながら「持たず、つくらず、持ち込ませず、議論もせず」でいいのかと発言して論議を呼んでいます。これでは抑止力が弱まりはしないか、という問いかけです。一方、日本に対する核以外の攻撃に対しても核で報復するオプションを米国が維持することを望んできた日本が「持ち込ませず」と言うのは勝手すぎないか、とも問えます。日本は米国が「核を先には使わない」という「先制不使用政策」をとることに反対しているのです。

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2017年10月27日

もんじゅで突然出現、核兵器30発分の謎─去年国際的定義が変わったから?

原子力委員会事務局が8月1日に発表した『我が国のプルトニウムの管理状況』(pdf)(2016年末現在)で、高速増殖原型炉もんじゅ敷地内に存在するプルトニウムの量が前年と比べ251㎏増えました。2010年8月に装荷されながら、その直後の8月26日に起きた燃料交換用の炉内中継装置落下事故のために未照射のままになっていた燃料中のプルトニウムです。11年発表の『管理状況』(10年末の状況)で保有プルトニウムとして報告しておくべきだったのに、炉内にあるからと保有データから消してしまうミスを犯していたのです。今6年後の発表で「出現」した理由について、事務局は、日本を含む9ヵ国が1997年に策定した「『プルトニウム国際管理指針』改定に伴う定義の変更」のためだと説明をしていますが、「指針」の策定に関わった米国側代表は、元々定義は炉内にあっても未照射のものは当然保有プルトニウムとして報告するというものだったと述べています。

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2017年10月03日

大丈夫か? 原子力委員会の「日本のプルトニウム利用」解説─自らの歴史も知らないで

原子力委員会は9月26日の定例会議で、「日本のプルトニウム利用について」という文書を10月初旬に取りまとめ公表すると発表しました。同日配布された資料の冒頭に「1997年には国際原子力機関(IAEA)が『プルトニウム国際管理指針』を策定」とあります。実際は、「日本を含む9ヶ国がプルトニウム管理に関する指針を策定し、各参加国のプルトニウム保有量を毎年IAEAに共通の書式で報告することを1997年に決めた」というのが正解です。

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2017年08月29日

米国向けミサイルを日本から迎撃?─都市伝説2

北朝鮮の「人工衛星」発射問題や集団的自衛権の関係で、米国に向けたミサイルを日本は撃ち落とすべきか否かという議論がされてきました。第一次安倍政権時代の2007年、「技術的な問題は別として、仮に米国に向かうかもしれない弾道ミサイルをレーダーで捕捉した場合でも、我が国は迎撃できないという状況が生じてよいのか」という検討課題が「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)に与えられました。

首相辞任後の08年6月に出された同懇談報告書(pdf)も、第二次安倍政権で復活した懇談会による14年5月の報告書(pdf)も、集団的自衛権を容認する憲法解釈変更により迎撃を可能にすべきだというものでした。しかし、北朝鮮から発射された米国向けミサイルは「技術的な問題」により、現在の日本のシステムでは迎撃不能であるということがなぜかあまり知られていないようです。

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2017年08月12日

大洗汚染・被曝事故の「貯蔵容器内収納物の観察状況」画像追加

日本原子力研究開発機構が「大洗研究開発センター燃料研究棟における汚染について」(更新継続中)というページで、8月4日、問題の容器1010の収納物の状況を示す新しい画像を追加しました。

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2017年08月01日

大洗事故──1990年代からのずさんな管理、冷戦後の米国の議論も無視

7月21日、日本原子力研究開発機構は6月6日大洗研究開発センターで発生した被曝事故について第2報を発表し、樹脂製バッグの破裂の原因について、「容器内のプルトニウムのアルファ線と「混入有機物(エポキシ樹脂)」、「ポリ[エチレン製]容器」及び「混入水分」との相互作用によって生じたガスの発生による」ものとの見解を示しました。問題のポリ容器は、「紙等の可燃性廃棄物や、金属・ガラス等の不燃性廃棄物を一時的に収納する」ためのものだったとのことです。有機物の混じったウランやプルトニウムを入れたポリ容器を樹脂製(ポリ塩化ビニール製)のバッグで2重に包んで金属容器(No.1010)に入れたのが1991年。その後1996年7月に同容器を点検して異常を確認していたことが7月14日に判明したといいます。当時の点検記録(1996年7月19日付)に「ポリエチレン容器底部が変色、破損」、「内容器ビニルバッグが膨張」、更新後「異常なし」との記載がありました。米国エネルギー省は1994年に、プルトニウムを入れる「容器にはプラスチックや弾性ガスケット、有機被覆材などの有機物を入れてはならない」との規則を定めていました。

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2017年07月27日

都市伝説:米国が日本に再処理を強制?

日米原子力協定が後約1年、来年7月に最初の効力期間の満期を迎えます。同協定は、米国側から見れば、米国からの原子力協力が核拡散・核テロをもたらさないようにするためのもので、米原子力法がこのような協定の締結を定めています。ところが、永田町界隈では、逆に、核兵器の製造に使えるプルトニウムを使用済み燃料から取り出す再処理を米国がこの協定によって日本に押し付けているのだという都市伝説が存在しているようです。昨年5月26日の衆議院原子力問題調査特別委員会で逢坂誠二議員(民進党)がわざわざこの都市伝説が誤解であるとの確認を外務省と経産省から得たということが都市伝説の蔓延度を示しています。

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2017年07月25日

100mSv当たり被曝ガン死リスク0.5%増か1%増か?

6月6日に日本原子力研究開発機構「大洗研究開発センター」(茨城県大洗町)で放射性物質貯蔵容器の点検中に貯蔵物が飛散した事故で被曝した作業員5人を受け入れた「放射線医学総合研究所」(千葉県千葉市)が7月10日に被曝線量評価結果を公表し、5人のうち1人について「100mSv以上200mSv未満」とし、「100mSvで増加するがん死亡のリスクは0.5%」と説明しました。米国のNGO「憂慮する科学者同盟(UCS)」のエドウィン・ライマン博士は、アルファ線を出すプルトニウムによる被曝に関しては1%という数字を使うべきだと核情報への連絡で述べています。

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2017年07月11日

核兵器禁止条約と日本国民の宿題─先制不使用政策支持と六ヶ所再処理中止

7月7日、国連本部で、核兵器禁止条約が採択されました(賛成122、反対1、棄権1)。日本は会議に参加もしませんでした。日本に対する核兵器以外の兵器による攻撃にも核兵器で報復するオプションを米国が維持することを望むいう日本の長年の政策からすれば、ある意味当然のことといえます。世界中の兵器がなくならなければ、核廃絶を望まないというのが日本の政策だからです。どういうわけかこの問題は条約をめぐる報道の関連でほとんど報じられていません。もう一つ取り上げられていないのが核兵器6000発分に達するプルトニウムを保有しながら、使用済み燃料からこの核兵器利用可能物質を年間1000発分取り出す能力を持つ六ヶ所再処理工場の問題です。同工場の運転開始は核軍縮の障害となります。

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2017年07月10日

もんじゅも、少量プルトニウムも扱えない原研機構

6月6日に日本原子力研究開発機構「大洗研究開発センター」(茨城県大洗町)で放射性物質貯蔵容器の点検中に貯蔵物が飛散して作業員5人が被曝した事故から一ヶ月になります。まだまだ不明な点が多く、次々と新事実が出てきているという状況ですが、ここで簡単に事故の概要をまとめておきます。

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2017年07月05日

核兵器90発分以上のプルトニウムを乗せた船が日本へ

英国のセラフィールド核施設の監視を続ける地元団体「放射能の環境に反対するカンブリア人(CORE)」のプレスリリース"Nuclear gunships sail from Barrow on plutonium voyage to Japan"によると、7月2日、核物質輸送船のパシフィック・ヘロン号とパシフィック・イグレット号が施設近くのバロー・イン・ファーネス港を出発してフランスのシェルブール港に向かったとのことです。シェルブール港で関西電力高浜4号機用のウラン・プルトニウム「混合酸化物(MOX)」燃料集合体16体(プルトニウム736㎏)を載せて日本に向かいます。一発当たり8㎏という「国際原子力機関(IAEA)」の計算方法によれば90発分以上になります。この機会に核データ日本のプルトニウム保有量にあるMOX 燃料輸送・装荷・保管まとめを更新しました。

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2017年06月26日

商業用プルトニウムは核兵器に使える

米国の署名な核兵器問題専門家3人が、ジャパン・タイムズ(2017年5月31日)に「商業用プルトニウムは核兵器材料」(英文)という論説文を投稿し「原子炉級プルトニウム──再処理により使用済み原子炉燃料から抽出されたもの──が効果的で強力な核兵器に使えるというのは否定のしようのないことだ」と述べています。著者らの承諾を得て、全文を訳出しました。

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2017年02月13日

フランスの高速炉ASTRID──希望の星、ハッブルの法則で遠ざかる?

政府は、昨年12月21日の原子力閣僚会議において高速増殖原型炉もんじゅの廃炉を決定した際、高速炉開発の意義は「何ら変わるものではない」と述べ、開発のための「戦略ロードマップ」の検討を2017年初頭から開始し、2018年を目途に策定するとしています。頼みの綱は、フランスで計画中のASTRID(アストリッド)という高速炉。同炉を含む海外炉のデータ等により「もんじゅを再開した場合と同様の知見の獲得を図る」と言います。日仏両政府によるとASTRIDはフランスが2010年ごろから開発を始めた新たな「実証炉」(商用炉の前段階)だということですが、2006年の仏側文書では「原型」(プロトタイプ)施設とされています。運転開始予定は同年に2020年とされていたのがすでに2030年代となっています。10年で10年以上の後退です。また、原子力委員会の岡芳明委員長が昨年12月22日の会合で「コストが高い高速炉は、競争環境下にある電力会社は使えず、商業化できない」と述べたと毎日新聞が報じています。(原子力委員長 「高速炉の商業化はできない」政府に注文

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