2020年06月02日

再処理工場からの年間トリチウム海洋放出量は福島全量の20倍─経産省

5月15日、衆議院経済産業委員会の質疑で経産省が六ヶ所再処理工場からのトリチウム年間推定海洋放出量は、1京8000兆ベクレルで、30年かけて放出という計画の福島総量(860兆ベクレル)の20倍に当たると答えました。これは、5月13日に原子力規制委員会が六ヶ所再処理工場に対する事実上の合格書である「審査書(案)」を了承したことに関連した質疑の中で出てきたもので、質問したのは宮川伸議員(立憲民主党)、答えたのは、経産省資源エネルギー庁村瀬佳史電力・ガス事業部長です。

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2020年05月07日

六ヶ所再処理工場の試験で海に流されたトリチウムは、福島総量の2.5倍?5倍?

再処理工場「審査終了まで一歩」』、『再処理工場 来月[5月]合格』などと報じられています。連休明けにも、原子力規制委員会が六ヶ所再処理の運転に合格証を出すかもしれないとのことです。合格となれば、工場は、来年竣工となり、再来年初頭から再処理を開始、徐々に処理量を増やし、2025年度からは年間800トンという設計容量でのフル操業に入るという計画です。その六ヶ所再処理工場では、最大で福島第一原発のタンクに含まれるトリチウムの総量の約10倍が海洋放出される計画ですが、そのことがほとんど議論されていません。

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2020年04月14日

福島処理水のトリチウム全量の10倍以上を毎年放出する六ヶ所再処理工場

福島第一原子力発電所に林立するタンクに貯蔵されているトリチウムを含んだ汚染水の処分方法をめぐる議論の中で、どういうわけか2022年初頭に運転開始予定の六ヶ所再処理工場のことが忘れ去られています。同工場が25年にフル操業に入れば、毎年、福島の総量の10倍以上のトリチウムが放出される計画になっています。海外の原子力施設でもトリチウムが放出されていることを強調する政府の図は、福島の総量が約860兆ベクレル(Bq)であるのに対し、フランスの再処理工場では年間海洋放出量が1京3700兆Bqであることを示していますが、六ヶ所では最大年間9700兆Bqが海洋放出される計画であることには触れていません。

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2020年03月31日

米サウスカロライナ州世論調査で62%が米国は先に核を使うべきでない

米国サウスカロライナ州で2月29日に行われた民主党予備選挙では、ジョー・バイデン前副大統領が巻き返しに成功し話題を呼んでいますが、同州で直前に実施された世論調査で、米国は先に核兵器を使うべきでないとする先制不使用策支持者が62%に達していたことにも注目していいでしょう。日本は米国に先制使用のオプションを維持してほしいとの立場です。

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2020年03月22日

トリチウム問題を拡大する再処理工場──英文原子力業界誌で日韓の専門家

カン・ジョンミン前原子力安全委員会委員長と松久保肇原子力資料室事務局長が、英文原子力業界誌ニュークリア・インテリジェンス・ウィークリー 3月13日号で、六ヶ所再処理工場の運転開始は、日本のトリチウム海洋放出量を大幅に拡大すると論じています。同誌の特別許可を得て、原文と全文訳を掲載します(英日どちらのバージョンについても無断複製を禁じる厳密な著作権についての言及がありますのでご注意ください)。

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2020年03月16日

高速増殖炉先進国のロシアに負けるな?

日本では「もんじゅ」のような高速(増殖)炉の推進を訴える際、ロシアでは開発が進んでいると主張されることが多くなっています。日経新聞も、2020年1月20日、「ロシアの原子力技術が世界を席巻」と論じた記事の中で、ロシアの高速増殖炉開発の進展を強調しています。以下、ロシアの実態について簡単に整理しておきましょう。

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2020年03月08日

韓国専門家、日本はトリチウム・ストロンチウム汚染水の放出と六ヶ所再処理工場運転計画中止を!

カン・ジョンミン前韓国原子力安全委員会委員長が京郷新聞への寄稿で、福島の汚染水放出問題に触れ、フル操業となれば福島の総量の約10倍のトリチウムを毎年放出することになる六ヶ所再処理工場運転計画の中止を訴えました。了解を得て、全文訳を掲載します。

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2020年02月03日

英国再処理問題専門家逝く──日本プルトニウムの謎解明に協力

2019年10月6日、英国再処理施設の地元で反対・監視運動を約30年に亘って展開して来たマーティン・フォーウッドさんが亡くなりました(享年79歳)。刑事、憲兵(ベルリンの壁に派遣)、英国気象庁の技官などの経験を持ち、原子力産業に関する大量の文書を所蔵する彼は、ジャーナリストや活動家にとって、再処理事業者や政府の誰よりも信頼のできる情報源だったと英ガーディアン紙の追悼記事(10月16日)が評しています。以下、日本の使用済み燃料の再処理に関する謎の解明に彼の情報が貢献した二つの例を挙げておきます。

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2020年01月07日

六ヶ所再処理工場・核兵器問題シンポ発表資料 2019年6月

原子力資料情報室は、2019年6月4日、シンポジウム「六ヶ所再処理工場と核兵器 ―資源の有効利用とゴミ減容?―」を開きました(協力:核情報、原水爆禁止日本国民会議)。外国人ゲスト「核燃料サイクルにかんする国際的権威であるプリンストン大学のフランク・フォンヒッペルさん、前韓国原子力安全委員会委員長のカン・ジョンミンさん」のシンポ(原子力資料情報室のお知らせ)発表資料をライブラリーに掲載しました。ご活用いただければ幸いです。

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2019年12月29日

候補者に核政策表明を─米大統領選挙と核の脅威の削減

来年の大統領選挙候補者らに核の脅威削減に向けた政策を明示するよう求める公開書簡が12月5日、ニューハンプシャー州の6紙に全面広告の形で掲載されました。書簡の掲載を企画したのは「憂慮する科学者同盟(UCS)」です。同州では、大統領選挙の民主・共和両党の候補者を選ぶ「予備選挙」が来年の2月11日に全国に先駆けて実施されます。

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2019年11月05日

中東情勢混迷とトルコ配備の米戦術核

10月6日にトランプ大統領がシリア北部から米軍を撤退すると発表した後、トルコ軍が同地域にいるクルド人勢力に攻撃を掛けた結果、中東情勢は混迷を極めています。この状況の中、シリアから最短で約110キロメートルの地点にあるトルコのインジルリク基地に置かれた約50発の米国のB61型核爆弾のセキュリティーが注目されています。「米科学者連合(FAS)」の核問題専門家ハンス・クリステンセンらは、早急にこれらを撤去すべきだと訴えています。以下、主として、クリステンセンのブログ(Urgent: Move US Nuclear Weapons Out Of Turkey 2019年10月16日)を参考に、この問題について要約しておきます。

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2019年10月07日

「高速炉死んだ」仏報道─日本の再処理・高速炉計画は?

仏ルモンド紙が8月29日付電子版で、仏原子力庁(CEA)、第4世代原子炉の高速炉ASTRID(アストリッド)計画放棄と報じました。現行の予備計画完成作業は年内継続も、建設は短中期的に予定しておらず、25名編成の計画統括室もこの春閉鎖されたとのことです。日本政府は2016年12月に、プルトニウムを燃やしながら使った以上のプルトニウムを燃えないウラン(ウラン238)から生み出すナトリウム冷却「高速増殖炉」の原型炉もんじゅの放棄を決定した際に、ASTRIDなどの「データ蓄積等により、今後もんじゅを再開した場合と同様の知見の獲得を図る」としていました。その頼みの綱が、「要するに、ASTRIDは死んだ。もう資金もエネルギーも使わないということだ」(CEA関係者)となると、日本の再処理・高速(増殖)炉計画はどうなるのでしょうか?

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2019年08月23日

先制不使用政策実現ための行動の呼びかけ─米団体、8月6日に

米国「憂慮する科学者同盟(UCS)」は、8月6日、核兵器を先には使わないとの政策を米国が採用するように行動することを呼びかけるメールを発信しました。「広島を記念して:議会は、米国が核戦争を決して始めないようにしなければならない」と題されたメールがUCSのサポーターに求めているのは、今年1月30日に議会に提出された先制不使用(No First Use)法案を支持する議員を増やすことです。そして、2020年の大統領選挙に向けて、候補者らが先制不使用についての立場を明らかにするよう求めるキャンペーンを進めることです。以下、米国の平和運動の焦点の一つを示すものとして、呼びかけを訳出しました。

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2019年08月15日

INF条約、今日公式に死亡─米科学者連合(FAS)告知

「中距離核戦力(INF)」全廃条約が破棄されたのを受け、米科学者連合(FAS)のハンス・クリステンセンとマット・コルダが死亡告知記事を載せました。了解を得て訳出しました。

❝米ロ両国が『中距離核戦力条約(INF)』の下でのそれぞれの義務履行停止を発表してから6カ月、条約は今日、公式に死亡となった。米科学者連合(FAS)は、この歴史的かつ重要な条約の消滅をもたらしたロ米両政権による無責任な行動を強く糾弾する。❞

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2019年08月01日

米ロ核削減条約が完全消滅?

日本において核禁止条約についての関心が高まる一方、世界の核兵器の90%以上を保有する米ロの核戦力に関する条約がピンチです。両国の核兵器について法的拘束力を持つ制限が消滅する可能性が大きくなっています。そうなれば、1972年以来のことです。現在米ロ両国の間にある核削減関連条約は二つです。一つは、1987年「中距離核戦力(INF)」全廃条約。もう一つは、新「戦略兵器削減条約(START)」(2011年発効)です。前者は、2月に米国が破棄の意向をロシアに通告し、義務履行停止を発表、これにロシアも義務履行停止で応じ、6か月後の8月初めに失効予定です。後者は、2021年2月に失効します。5年間の延長が可能ですが、延長交渉は進んでいません。

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