2018年06月22日

再処理工場運転放棄がプルトニウム削減の第一歩

6月10日、日経新聞が「米、プルトニウム削減を日本に要求 核不拡散で懸念 政府、上限制で理解求める」と報じました。背景には、1988年日米原子力協力協定の最初の有効期間が7月16日に満期を迎えるという事情があります。期限を定めない自動延長が確定していますが、今後も一方の国が6カ月前までに文書で通告すれば終了や改訂交渉が可能なため協定は不安定な状態に入ります。

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2018年05月31日

日本に再処理放棄を要求──カーター政権内の議論

インドの1974年の最初の核実験を受けて米国は再処理推進策を変更しました。米国が協力した高速増殖炉計画で分離されたプルトニウムを使った実験だったからです。77年に登場したカーター政権は、東海再処理工場の運転を開始しようとしていた日本にも計画放棄を呼びかけます。2017年6月、当時の政権内部の議論内容を示す文書類が公開されました。これに関する米プリンストン大学のフランク・フォンヒッペルと核情報の共同論考(米核問題専門誌掲載)の日本語版を以下に再掲します。

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2018年05月25日

再処理委託先の英国で核兵器約3000発分が「放置」──なおざりなプルトニウム管理

日本は、核兵器6000発分に当たる約48トンのプルトニウムを保有しながら2021年にも六ヶ所再処理工場の運転を開始して、さらにプルトニウムを取り出そうとしています。日本の使用済み燃料の再処理を委託した英国に約22トンのプルトニウムが具体的な使用計画のないまま置き去りになっているにもかかわらず。この問題についての核情報の論考が岩波書店『科学』2018年1月号に掲載されました。同誌の承諾を得てここに再掲します。

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2018年05月07日

日本が魅かれる核共有──NPTに違反と米科学者連合専門家

2009年に米議会委員会で証言した日本側の一人から、日本の不安を解消するには「ニュークリア・シェアリング(核共有)」しかないと聞かされたと米「憂慮する科学者連合(UCS)」のグレゴリー・カラキー氏が書いています(2010年3月の報告書(pdf))。カラキー氏は、秋葉剛男公使(現外務省事務次官)が米議会委員会に提出した文書やその関連文書を公開し、米国の「核態勢の見直し(NPR)」と日本の核政策の関係について注意を喚起した米中関係・核問題の専門家です。

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2018年04月30日

プルトニウム増大をもたらす再処理政策中止を 米専門家が訴え

プルトニウム問題の専門家プリンストン大学のフランク・フォンヒッペル名誉教授が4月20日、東京での講演で、日本は経済性の全くない再処理を止めるようにと訴えました。そして、使用済み燃料は、再処理によって核兵器の材料になりうるプルトニウムを取り出すのではなく、そのまま、プール貯蔵より安全な空気冷却の乾式貯蔵方式で最終処分場ができるまで保管するベきだと論じました。この時も紹介されましたが、日本でよくある議論は、敷地内・外の乾式貯蔵を許すと原発の延命に繋がるというものです。乾式貯蔵と再処理の両方を阻止すれば原発のプールは満杯になって原発が止まるという論理です。この論理の問題点は?

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2018年04月10日

「日米核コミュニティーのコンセンサス」と米議会委提出の外務省文書

2009年に開かれた米議会委員会の会合で秋葉剛男公使(現外務省事務次官)が提出した文書の内容がトランプ政権の「核態勢の見直し(NPR)」のそれと似通っているとして話題を呼んでいます。共同通信の太田昌克編集委員の英文記事によると政府関係者は同NPR「日米核コミュニティーのコンセンサス」と位置づけているとのことです。これが何を意味するのか。日本の核政策が米国の核政策に与えてきた影響について簡単にまとめてみました。

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2018年03月28日

「沖縄にカラの核貯蔵庫」案を容認?─日本が「それはいい」と安堵?

秋葉剛男外務省事務次官が在米日本大使館公使時代の2009年に沖縄での核貯蔵庫建設案を「容認」「肯定」したことが判明、外務省がこれを否定、しかし、というような報道が続いています。これは、オバマ・トランプ両政権の「核態勢の見直し」で紹介したオバマ政権の「核態勢見直し(NPR)」に関連した米議会委員会における日本側の見解説明を巡るものです。見出しだけだと、米国が核兵器の持ち込みを強く要請し、日本側が渋々「容認」「肯定」したという話だとの印象を持ってしまうかもしれません。しかし、問題は、米国の核削減の「悪影響」について日本側が懸念を表明した後でのやり取りという文脈です。

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2018年03月05日

オバマ、トランプ両政権の「核態勢の見直し」

2009年米議会委員会への日本側提出文書から見る米核政策の裏側
米NGOが入手──提出者は現外務次官

2月2日にトランプ政権が発表した「核態勢の見直し(NPR)」は、サイバー攻撃も含む核兵器以外の攻撃に対しても核で報復する可能性を強調し、核を使いやすくするために威力の小さな核弾頭の開発計画を打ち出すなど、核のない世界を目指すとしたオバマ政権が発表した2010年4月のものと比べ核廃絶の目標から大幅に後退するものとして注目されています。しかしオバマ政権も、米国及び同盟国に対する敵の核攻撃を抑止すること――そして、必要とあれば報復すること――を米国の核兵器の唯一の目的(役割)とすることを目指すとしながらも、結局「唯一の役割」宣言を出せずに終わりました。

この理由の一つが日本の核政策だと報じられています。二つのNPRの共通点と違いは?日本の政策との関係は?これらの疑問を解く一つのカギになる文書をこのほど米NGO「憂慮する科学者同盟(UCS)」が入手しました。2009年にオバマ政権のNPR作成の参考にするための報告書を作成していた米国議会委員会に日本が提出した文書です。

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2018年02月21日

原子力発電所新規制基準適合性審査状況とMOX利用

原子力委員会の滑稽な論議──プルトニウム利用についての表「原子力発電所新規制基準適合性審査状況とMOX利用炉」を改訂版(2017年12月末現在)に差し替えました。12月末の状況を反映しました。

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2018年02月17日

日米原子力協定の自動延長と反核運動

日本に再処理を認めた日米原子力協力協定が、今年7月16日に30年の効力期限を迎えます。両国とも通告をしないまま6か月前の1月16日が過ぎた時点で期限を定めない自動延長が確定しましたが、米国は、日本のプルトニウム使用計画については説明を求めるとのことです。今後も一方の国が6か月前までに文書で通告すれば協定を終了させたり、期限を定めた新協定の交渉を要求したりすることができます。

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2017年12月26日

岩波書店『科学』2018年1月号収録論文英語版掲載のお知らせ

岩波書店『科学』2018年1月号の「特集プルトニウムと再処理」に米プリンストン大学フランク・フォンヒッペル名誉教授と核情報主宰の共同論文の翻訳版「行き詰まるプルトニウム問題──米国と日本の40年」が収録されました。翻訳版で割愛した注を含む英文の元原稿を載せましたのでご活用いただければ幸いです。(スタイルなどの編集を経た英語版は米核問題専門誌『ブレティン・オブ・ジ・アトミック・サイエンティスツ』に掲載されました。)なお、同特集には核情報主宰による論考「なおざりなプルトニウム管理──再処理委託先の英国で核兵器約3000発分が『放置』」も収録されています。

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2017年12月21日

核兵器発射ボタン─米上院で41年ぶり議論

昨年11月14日、米国上院外交委員会は大統領の核兵器発射命令に関する公聴会を開きました。この問題についての公聴会は41年ぶりのことです。次回選挙の不出馬を表明しているボブ・コーカー委員長(共和党)は、秋に「彼がしているようなコメントでは我々は第3次世界大戦に向かっていることになるかもしれない」とトランプ大統領の言動について懸念を表明していました。

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2017年12月05日

プルトニウム利用に関する原子力委員会のおかしな論議

原子力委員会が『日本のプルトニウム利用について【解説】』(案)(pdf)について議論した10月3日の定例会議の録音は英国BBC の風刺ドラマのようで、「一聴」に値します。映像がないのが残念ですが。

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2017年11月06日

日本の核配備禁止原則の危機─米「憂慮する科学者同盟(UCS)専門家の警告

先日掲載した非核三原則──持ち込ませずについての議論が必要?(2017.10.31)の追加資料として、今年4月に来日した「憂慮する科学者同盟(UCS)」の核問題専門家グレゴリー・カラキー博士の講演資料を掲載します。

  • 米国の核兵器をアジアに再配備する既存の計画とは。
  • トランプ大統領の当選により計画推進の可能性高まるか?
  • 開発中の核兵器が日本に貯蔵?寄港・通過する可能性は?
  • 以前に米国核兵器の日本への復帰を支持した安倍総理のアドバイザーらは?
  • 日本国民、米国国民は今、何をすべきか

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2017年10月31日

非核三原則の「持ち込ませず」についての議論が必要か?

石破茂元防衛相が9月6日のテレビ朝日の番組で、米国の核の傘で守ってもらいながら「持たず、つくらず、持ち込ませず、議論もせず」でいいのかと発言して論議を呼んでいます。これでは抑止力が弱まりはしないか、という問いかけです。一方、日本に対する核以外の攻撃に対しても核で報復するオプションを米国が維持することを望んできた日本が「持ち込ませず」と言うのは勝手すぎないか、とも問えます。日本は米国が「核を先には使わない」という「先制不使用政策」をとることに反対しているのです。

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