2019年06月12日

核兵器禁止条約受け入れと核戦争回避措置を要請──米国の州・自治体議会

米国の州や自治体の議会で、米国政府に核兵器禁止条約の受け入れと、核戦争防止のための緊急措置の実施を同時に要請する動きが広まりつつあります。これは、「社会的責任を考える医師の会(PSR)」と「憂慮する科学者同盟(UCS)」が2017年秋に構想した「瀬戸際からの生還:核戦争防止のコール(呼びかけ・要請)」というキャンペーンがもたらしたものです。条約に即座に署名し批准せよと迫るのではなく、考えとして受け入れるよう求め、それに加えて、核兵器の先制不使用を宣言したり、数分で核兵器を発射できる一触即発の警戒態勢を解除したりすることよって核戦争の可能性を小さくすることを要請しているのが特徴です。キャンペーンは、現在では反核・核軍縮・平和団体、宗教関連団体など200団体以上の支持を得ています。

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2019年05月31日

英米の再処理・MOX計画は停止─世界の流れに逆行する日本

昨年末から今年初めにかけて、日本の再処理・プルトニウム利用計画が世界の流れに逆行していることを示す大きな出来事がありました。世界の二つの商業用再処理工場のうちの一つ、英国のTHORP(ソープ:酸化物燃料再処理工場)の運転が終了したこと、そして、米国の軍事用余剰プルトニウムをウランと混ぜて混合酸化物(MOX)燃料にするためにサウス・カロライナ州サバンナリバー核施設で建設中だった工場の工事完全中止が確定したことです。

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2019年05月30日

高速炉開発の10年計画発表―夢破れてなお

もんじゅ廃炉決定2周年の2018年12月21日

ナトリウム冷却高速増殖炉の原型炉もんじゅが約20年間ほとんど動かないまま廃炉決定となってから2年目の昨年末、高速炉開発会議(議長:世耕弘成経済産業大臣)が今後10年程度の高速炉開発作業についての「戦略ロードマップ」案を発表し、それが原子力関係閣僚会議で決定されました。

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2019年05月29日

日本での議論の欠如を反映?日本の再処理政策を支持した米駐日大使

ワシントンD.C.の米国非営利団体「国家安全保障アーカイブ(NSA)」が2月12日、レーガン政権の初期の2年間(1981-82年)において日本のプルトニウム政策に関連した議論がどのようになされたかを示す文書類を公開しました。その中にカーター政権が任命し、レーガン政権でも続投が決まったマイク・マンスフィールド駐日大使がレーガン大統領とアレクサンダー・ヘイグ国務長官に宛てたものがあります。

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2019年04月28日

米ロの核軍拡競争へ?世界の核状況

4月29日から5月10日までニューヨークの国連ビルで「核不拡散条約(NPT)」2020年再検討会議準備委員会が開かれます。以下、その参考のために、世界的に定評のある「米国科学者連合(FAS)」の『世界の核戦力の状況』(2018年11月更新)のデータを見ておきましょう。ハンス・クリステンセンとロバート・スタン・ノリスが米国核専門誌『ブレティン・オブ・ジ・アトミック・サイエンティスツ(BAS)』の連載記事「ニュークリア・ノートブック」や「ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)」の年鑑で提供したデータを整理し、適宜更新しているものです(ノリスは、昨年10月、「自然資源防護協議会(NRDC)」時代以来31年間かかわってきたBAS誌連載記事共著者としての活動に終止符を打ちました)。

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2019年04月03日

崩れる再処理正当化―福井県知事、県内乾式貯蔵検討

関西電力の3つの原子力発電所を抱える福井県の西川一誠知事は、3月7日、知事選(4月7日投開票)に向けた政策発表の記者会見で、原子力発電所の使用済み燃料を空冷式の貯蔵容器に入れて敷地内を含む県内で保管する可能性も検討すると明らかにしました。これは、原発の貯蔵プールの空き容量不足のため再処理をするしかないとの議論の根拠を崩すものです。

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2018年12月13日

未臨界実験、トランプ政権の姿勢?

時事通信が、10月9日、「米国が昨年12月、西部ネバダ州で核爆発を伴わない臨界前核実験を行っていたことが9日、米エネルギー省国家核安全保障局(NNSA)の報告書で明らかになった」と報じ、各社が同様の内容で続きました。核の役割を拡大する政策を出したトランプ政権の姿勢と実験を結びつける報道がほとんどでしたが、実際はオバマ政権時代から計画されていたものでした。

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2018年12月11日

プルトニウム1.3トン増大―ふげんの使用済み燃料搬出で

10月26日、日本原子力研究開発機構(JAEA)は、福井県敦賀市にある新型転換炉ふげん(廃炉作業中)にある使用済み燃料搬出について仏オラノ・サイクル社と準備契約を同25日に結んだと福井県および敦賀市に伝えました。各紙は、契約は4基のキャスク(輸送容器)製造と、これらを使った使用済み燃料集合体466体の搬出に関するもので、2023年頃搬出を開始し26年夏ごろに終了との内容と報じました。一方、オラノ社は11月15日、731体(核物質重量111トン)受け入れ準備契約と発表しました。数字が合わない理由は、機構の発表が東海再処理施設に保管されているふげんの使用済み燃料に触れていないからです。

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2018年09月30日

使用済みMOX燃料用の再処理工場はできるのか?─世耕経産大臣は国会に根拠を示せ

9月2~3日、共同通信配信の「MOX燃料の再処理断念 電力10社、核燃サイクル崩壊」「MOX燃料、再処理せず 電力10社が費用計上中止」との記事が各紙に掲載されました。これに対し、世耕弘成経済産業大臣は9月4日、次のようにツイートしています。「要約すると、共同『処理費用社内積立無くなった。再処理やめたのだ』経『違う。法改正で機構積立にした。その方が経営状態に拘わらず安定的に積立出来るから。政策変更していない』記事『社内積立無くなった→ MOX再処理やめた』いかに誤報かわかっていただけるでしょうか。」

再処理で取出したプルトニウムをウランと混ぜて混合酸化物(MOX)燃料として普通の原発で燃やすいわゆるプルサーマルの後に出てくる使用済みMOX燃料を再処理する工場ができるかどうかという話です。世耕大臣の主張が正しいか検討してみましょう。

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2018年09月11日

プルトニウム削減方針──英国残留の核兵器約3000発分は?

政府はプルトニウム削減を目指すというが、英国保管分約22トンについては触れてない。同国にはMOX工場がなくこれをMOX利用しようと思えばフランスに運んでMOX燃料にするしかない。だが英国は自身が抱える100トン以上の余剰プルトニウムとともに外国分を処分するゴミサービスを提案。実際にこれまで約8.5トンを引き受けている。古い虚構から新たな虚構へ? 検証の試み第10項にこの問題についての情報(海外プルトニウムの英国所有への移譲状況等)を追加しました。

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2018年09月07日

MOX燃料関係の情報へのリンク

英仏からのMOX燃料の輸送、原子炉への装荷状況、MOX利用許可炉の再稼働状況、などに関する情報を見つけやすくするために、リンクを目立つところにいれました。

  1. 核データのページにある「日本のプルトニウム保有量」の項目の下に「MOX 燃料輸送・装荷・保管まとめ」という小見出しを付けました。
  2. 原子力発電のページの冒頭、右上に「参考: 原子力発電所新規制基準適合性審査状況とMOX利用炉」というリンクを追加しました。
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2018年08月27日

米MOX燃料工場建設、小規模続行が確定──軍事余剰プルトニウムを原発で燃やす計画

軍事用余剰プルトニウムを原発用の燃料にして燃やす計画を続行するのか否かという議論が米国で続いていますが、トランプ大統領が8月13日に署名した2019年度国防権限法により一応の継続が確定しました。しかし、10月に始まる19年度の建設続行用予算はわずかに2億2000万ドル(約240億円)。とても完成に到達できるような規模の予算ではありません。

34トンのプルトニウムをウランと混ぜてプルトニウム・ウラン「混合酸化物(MOX)」燃料にするための工場の建設がサウス・カロライナ州の「サバンナリバー施設(SRS)」で始まったのは2007年のことです。建設費の高騰と計画の遅れのため、オバマ政権もトランプ政権も建設中止を提案したにもかかわらず、サウス・カロライナ州選出議員らの抵抗で細々と建設が続けられてきました。米エネルギー省のリック・ペリー長官は、この問題に決着をつけようと、5月10日、議会に対し、建設継続を30日後に打ち切ると通告しました。ところがこれに州政府が裁判で抵抗したため、長官の通告後も建設は続けられていました。そして今回の名目だけの継続予算。48トンものプルトニウムを抱えながら六ヶ所村再処理工場の運転を始めようとする日本。同工場に隣接して建設中のMOX燃料製造工場。これらの計画について考えるうえでも重要な米MOX製造工場の行方。事態の背景について簡単にまとめてみました。

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2018年07月07日

MOXは滅びつつある技術──国会議員に米専門家

6月27日、衆議院第2議員会館で開かれた国会議員との意見交換会「日米原子力協定と核燃サイクル、アジアの核不拡散政策に関する米著名識者との意見交換会」の米側発言者メモ第2弾。アラン・クーパーマン准教授(テキサス大学オースティン校 核拡散防止プロジェクト NPPP.org )の発言メモを当人の了解を得て訳出しました。

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2018年07月04日

元米国務次官補──日本のプルトニウム政策は国際的懸念

6月27日、衆議院第2議員会館で開かれた国会議員との意見交換会「日米原子力協定と核燃サイクル、アジアの核不拡散政策に関する米著名識者との意見交換会」の米側発言者の一人、トーマス・カントリーマン元米国務次官補(国際安全保障・不拡散担当)の発言メモを当人の了解を得て訳出しました。

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2018年07月03日

プルトニウム保有量の削減?古い虚構から新たな虚構へ?

7月3日閣議決定されたエネルギー基本計画(pdf)で、パブコメにかけられた原案になかった「プルトニウム保有量の削減に取り組む」という文言が入りました。原子力委員会も近く同様の方針を示すと見られています。これが何を意味するのかを検討する際の材料として、プルトニウム削減の第一歩は再処理工場運転放棄追補 古い虚構から新たな虚構へ?検証の試みを追加しました。

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