核情報

2023. 8.24

プリンストン大フランク・フォンヒッペル名誉教授と核情報主宰の再処理批判報告書

「核分裂性物質に関する国際パネル(IPFM)」調査レポートNo.20「プルトニウムの分離を禁止する」(2022年7月発行)の翻訳改訂版が原子力資料情報室から発行されました。

「プルトニウムの分離を禁止する──高速増殖炉・再処理の夢の実態と核拡散の恐怖」(フランク・N・フォンヒッペル 田窪雅文 (田窪雅文訳))は、世界の再処理計画の歴史と現状を分析し、使用済み燃料再処理の終焉を加速するとともに、近い将来に使用する計画のない既存の分離済みプルトニウムを処分するために、以下の二つの方策を提案しています。

  1. 提案されている「核分裂性物質禁止条約(FMCT)」の対象を広げ、如何なる目的のものであれ(軍事用及び民生用)プルトニウムの分離を禁止するものとし、未照射の民生用プルトニウムと非軍事化された兵器用プルトニウムの両方をIAEAの保障措置下に置くこと。
  2. 再処理及び再処理廃棄物の深地下処分と比較して見た場合に、使用済み燃料の深地下直接処分が環境に与える危険についてコンセンサスを得るための国際的研究プログラム、それに、余剰プルトニウムの処分に関する国際協力を立ち上げること。

原子力資料情報室のサイトからダウンロードできます。ご活用・拡散、よろしくお願いします。

報告書から取った下の4枚の図と提言まとめは、原子力資料情報室のシンポジウム「原子力と核 私たちは管理できるのか」(2023年7月31日)で内容を簡単に紹介させていただいた際に使ったパワポ資料からのものです。





参考:プルトニウム ──原子力の夢の燃料が悪夢に フランク・フォンヒッペル 田窪雅文 カン・ジョンミン(姜政敏)(田窪雅文訳)緑風出版


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