4月2日にイラク上空を飛行中の米海軍機を米軍のパトリオット迎撃ミサイル(PAC)が撃墜した可能性があるとの米軍発表を各紙(4月4日)が報じました。
これが事実とすれば、パトリオットによる友軍機誤射は、3月23日の英国空軍のトーネードGR4戦闘機の撃墜に続く2度目のものとなります。また、3月24日には、撃墜には至りませんでしたが、パトリオット・ミサイル迎撃システムが米軍機F−16に照準を当て自動追跡体制に入る(「ロックオン」する)事件が起きています。*パトリオットが米軍機に照準
記事からは、関係したパトリオットがPAC3(パトリオット能力発展型第3段階)という新しいシステムなのか、PAC2(パトリオット能力発展型第2段階)なのかは、わかりません。
米軍当局の説明を報じたワシントンポスト紙(4月4日)によると、撃墜されたのは、ペルシャ湾の空母キティーホークを飛び立った海軍戦闘攻撃機FA18Cホーネット。現地時間で4月2日午後11時45分、イラク中部のカルバラ上空を飛行中のことでした。編成飛行中で、ウイングの位置にいた2機のパイロットはミサイルが向かってくるのをみて、回避行動をとりました。機体の破片は発見されたが、一人乗りの同機パイロットは行方不明のままとの報告です。
ワシントンポスト紙は、陸軍の兵器であるパトリオットが海軍機ホーネットと、それより高速で移動するミサイルとを区別できなかったことについて海軍高官が激怒していると報じています。
参考:
PAC3関連データ
パトリオット・ミサイルでノドンを迎撃?