2009年02月18日

核の役割限定──米国の運動と日本

キッシンジャーら米国政界4人の重鎮の「核兵器のない世界」の提言で生まれた核兵器全廃への新たな潮流を背景に、米国の運動は、ひとまず、米国の核兵器の役割を抑止のみに限定するよう政府に要求することに焦点を合わせています。核の役割を、米国や同盟国に対する他国からの核攻撃の抑止に限定することによって、配備数や方式などを大幅に変更せよとの要求です。日本政府は、日本に対する核以外の攻撃に対しても核報復のオプションを米国が維持することを望む政策を採り続けています。

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投稿者 kano : 18:28

2009年02月05日

先制不使用に反対する日本は核兵器全廃の足かせ?

─日豪主導国際委員会の行方─

2008年6月のオーストラリアの呼びかけで、日豪主導の「核不拡散・核軍縮に関する国際委員会(ICNND)」が設立され、今年10月には最終会合を広島で開き、提言をまとめることになっています。ここで重要なのは、核以外の攻撃にも核で報復するオプションを米国が維持することを求める日本の政策です。米国の軍縮NGO関係者が、昨年12月、「核兵器が存在する限りにおいては、核兵器は他の国の核兵器の使用を抑止する役割だけを果たすとの原則」を採用するよう求める書簡をオバマに送りました。委員会の成功のためにも、米国での動きに呼応するためにも、日本自身の政策を変更させる動きを国会内外で作ることが必要です。

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投稿者 kano : 18:30

2009年02月03日

フォーカス: 核兵器の役割の再評価

『アームズ・コントロール・トゥデー』2009年1-2月号より

上記巻頭論文(原文)訳出して載せました。

核兵器以外の脅威に対処するために核兵器を使用することを必要とする、あるいは、そのような使用を正当化する状況として、考えられるものはない。米国の通常軍事力の優位と、拡散とテロリズムという双子の脅威とから言って、核兵器は、安全保障にとってプラスというより、むしろマイナスとなっている。

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投稿者 kano : 15:47