2018年03月28日

「沖縄にカラの核貯蔵庫」案を容認?─日本が「それはいい」と安堵?

秋葉剛男外務省事務次官が在米日本大使館公使時代の2009年に沖縄での核貯蔵庫建設案を「容認」「肯定」したことが判明、外務省がこれを否定、しかし、というような報道が続いています。これは、オバマ・トランプ両政権の「核態勢の見直し」で紹介したオバマ政権の「核態勢見直し(NPR)」に関連した米議会委員会における日本側の見解説明を巡るものです。見出しだけだと、米国が核兵器の持ち込みを強く要請し、日本側が渋々「容認」「肯定」したという話だとの印象を持ってしまうかもしれません。しかし、問題は、米国の核削減の「悪影響」について日本側が懸念を表明した後でのやり取りという文脈です。

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投稿者 kano : 19:47

2018年03月05日

オバマ、トランプ両政権の「核態勢の見直し」

2009年米議会委員会への日本側提出文書から見る米核政策の裏側
米NGOが入手──提出者は現外務次官

2月2日にトランプ政権が発表した「核態勢の見直し(NPR)」は、サイバー攻撃も含む核兵器以外の攻撃に対しても核で報復する可能性を強調し、核を使いやすくするために威力の小さな核弾頭の開発計画を打ち出すなど、核のない世界を目指すとしたオバマ政権が発表した2010年4月のものと比べ核廃絶の目標から大幅に後退するものとして注目されています。しかしオバマ政権も、米国及び同盟国に対する敵の核攻撃を抑止すること――そして、必要とあれば報復すること――を米国の核兵器の唯一の目的(役割)とすることを目指すとしながらも、結局「唯一の役割」宣言を出せずに終わりました。

この理由の一つが日本の核政策だと報じられています。二つのNPRの共通点と違いは?日本の政策との関係は?これらの疑問を解く一つのカギになる文書をこのほど米NGO「憂慮する科学者同盟(UCS)」が入手しました。2009年にオバマ政権のNPR作成の参考にするための報告書を作成していた米国議会委員会に日本が提出した文書です。

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投稿者 kano : 07:38