核情報

2016. 9.16

核の傘を示すためにB1爆撃機展開?
 同機は2011年に核搭載不能化措置完了と米空軍

北朝鮮の核実験に対する措置として米国のB1爆撃2機が韓国上空を飛行したことに関し、核搭載能力を持つ爆撃機の飛行は核の傘を示すものだとの報道がありました。しかし、同機の核搭載能力は2011年に物理的に無効化されており、この爆撃機を飛ばしたということは、核実験に対する措置としては核は必要ないとの米国の姿勢を示すものと見た方がいいでしょう。

米国空軍のサイトのB-1Bランサー(2015年12月16日)という項目は次のように説明しています。

米国は、1994年にB1を核の任務から外した。空軍は、その後同機の核能力を維持するために予算を使うことはなかったが、B1は2007年まで核搭載能力を持つ重爆撃機とみなされていた。通常兵器用のみとするための転換作業が元々のSTART条約の下で始まったのは2007年11月になってからで、新START条約の下で2011年3月に完了した。この転換を可能にするために二段階の措置が取られた。

空軍のサイトはこう述べた後、

  1. 空中発射核巡航ミサイル(ALCM)の取り付けを溶接によって不能にする、
  2. 爆弾倉の核兵器用投下準備シグナル発信ケーブルを外す、

という2段階の措置によって、核搭載能力を物理的に無効にしたことを解説しています。

米国科学者連合(FAS)の核問題専門家ハンス・クリステンセンは、再保証と抑止のための非核爆撃機(2016年9月13日)で次のように論評しています。

非核限定の戦略爆撃機を拡大抑止の任務支援に使うということは核兵器の役割を減らすという米国の軍事戦略の新しい段階を示すものである

以下に示す日韓両国の報道の例は、抑止=核の傘とする現実無視の硬直的思考からくるものでしょうか。


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