六ヶ所村核再処理工場の稼動計画を直ちに撤回せよ
2006年2月、日本政府は使用済み核燃料 400トン(400,000kg)で六ヶ所村核再処理工場の本格的な試験稼動を開始する.。この核再処理作業において、2年内にプルトニウム 4トン(4,000kg)を抽出する計画である。その後、六ヶ所村核再処理工場は処理量を徐々に増大させて、 フル稼動となる2011年からは毎年使用済み核燃料 800トンを再処理してプルトニウム 8トンを抽出する予定である。
アメリカ政府はわずか 6.1kgのプルトニウムで、長崎を焦土化した核爆弾を作った。六ヶ所村ではこのような長崎型核爆弾を1300個以上も作ることができるプルトニウムを毎年生産するようになるのだ。 国際原子力機関(IAEA)は 8kgのプルトニウムで 1個の核爆弾を作ることができると見ている.。これによっても、六ヶ所村では毎年 1000個の核爆弾を作ることができるプルトニウムを生産するようになるのだ.。今後六ヶ所村核再処理工場の稼動が北東アジアの地域安定を害することは勿論、ひいては世界の核不拡散体制に深刻な脅威をもたらすだろうという憂慮が国際的に提起されている。六ヶ所村核再処理工場の経済性や安全性は日本政府さえ自信がもてないでいる。それにもかかわらず日本政府は六ヶ所村核再処理工場の稼動を強行している.。その理由は何か? 日本政府は 「事実上の核武装」を追求しているのか?
私たちは日本政府に対して六ヶ所村核再処理工場の稼動計画を直ちに撤回し、根本から再検討するよう要請する。
第一に、六ヶ所村核再処理工場の稼動は世界的な核拡散防止と核軍縮のための努力の流れに逆行するものである。 今日ウラン濃縮施設とプルトニウム再処理施設の国際的規制は核拡散防止のための最大の課題になっている.。このような状況において、日本は非核兵器国の中で唯一の大規模核再処理工場を稼動して莫大な量のプルトニウムを生産して保有しようとしている.。これは再処理が許容されない大部分の非核兵器国との不平等性を深化させて 「日本がするなら私たちもする」と言う口実を提供して国際的な核不拡散努力の根幹を搖るがすようになるだろう。
第二に、六ヶ所村核再処理工場は北東アジア諸国の間で不信感の溝を深くして新しい軍備競争を触発するようになるだろう。 日本の核武装はもはや政治的選択の問題だと考えられている.。現在日本が持っているプルトニウムの量はおよそ 43.1トンにのぼる(37.4トンは海外に, 5.7トンは日本にある).。日本政府は生産されたプルトニウムをすべて核燃料として使う計画だと言っているが、もんじゅ高速増埴炉は事実上失敗した技術であり、プルトニウムを燃料として活用する可能性はない。またたとえできるとしても、日本政府は長期間数十トンのプルトニウムを保有するようになるだろう。 このような状況は日本の保守右傾化と軍事大国化に向けた動きとともに北東アジアは勿論、世界的次元の新しい不安要素となるだろう。
第三に、六ヶ所村核再処理工場の稼動は北朝鮮核問題を巡る朝鮮半島非核化努力の深刻な障害になるだろう.。6者会談は 1992年の 「韓半島非核化に関する南北朝鮮共同宣言」で合意した 「南北朝鮮は濃縮施設も再処理施設も持たない」と言う非核化の原則を実現するための努力に焦点を合わせている。このように重要な時期に日本が大規模プルトニウム再処理工場を稼動したら、「どうして東北アジアで日本だけ再処理が許されるのか」という不満が北朝鮮だけではなく韓国ででてくる危険性がある。北朝鮮が保有していると推定される 40kg 程度のプルトニウムが深刻な問題なら、日本が保有している 約43トンのプルトニウムとこれから毎年 8トンずつプルトニウムを生産するようになる六ヶ所村核再処理工場はまさに東北アジアの次元を越えて全地球的問題だ。
第四に、六ヶ所村核再処理工場はその周辺地域は言うまでもなくて北東アジア全体に深刻な核事故の憂慮を高めている。使用済み核燃料からプルトニウムを抽出する核再処理過程は極めて危険な過程だ。プルトニウムは極微量でも多数の人々に致命的な被害を被らせることができる劇毒物質だ。六ヶ所村核再処理工場は放射能に汚染された気体と排水を大気中と海にそのまま排出するようになる。このために六ヶ所村周辺地域は勿論、北東アジア全体で核汚染の問題が深刻な形で悪化するだろう。こうした事実はすでに英国のセラフィールド核再処理工場で明確に確認されている。
日本政府は平和を望む自国国民は勿論、北東アジアと世界の市民たちが発している憂慮の声に真剣に耳を傾けて六ヶ所村核再処理工場の稼動計画を直ちに撤回しなければならない。日本政府が本当に北東アジア平和と世界平和に貢献しようとするなら、恐ろしい核爆弾の原料を大量に生産する計画を直ちに撤回しなければならない。 六ヶ所村核再処理工場の稼動は日本政府に対する不信をいっそう深くするだろう。
北東アジア平和なしには韓半島平和も遥かに遠いものにならざるを得ないという点で、韓国政府は、北東アジア平和に深刻な脅威になるおそれのある日本政府の六ヶ所村核再処理工場稼動方針に関し、決して沈黙・傍観してはならない。過去の植民主義の歴史を反省していない日本政府の態度が北東アジア地域で問題を引き起こしているこの時、日本政府が六ヶ所村工場を稼動して世界的な核不拡散努力に逆行しようとするなら、日本に対する韓国を含んだ北東アジア国々の不信の溝がさらに深くなるだろうという点を明らかに認識させなければならない。北東アジアの安保不安が高まっている今、六ヶ所村核再処理工場の危険を広く知らせてその稼動計画の撤回のために最善をつくすことは韓国政府の歴史的使命だ。
2005年12月15日
署名団体リスト 67団体
日本名 仮訳
民族和合運動連合 | (사)민족화합운동연합 | Pan Korean Association For Reconciliation |
私たちマンガ連帯 | (사)우리만화연대 | The Cartoon & Animation Society in KOREA |
韓国民族芸術人総連合 | (사)한국민족예술인총연합 | The Korean People's Artists Federation |
韓国青少年連合 | (사)한국청소년연합 | Korea Youth Union |
615南北共同宣言実現と韓半島平和のための統一連帯 | 615남북공동선언실현과한반도평화를위한통일연대 | Unification Solidarity for Attainment of 6.15 Joint Declaration and Korean Peninsula |
KYC(韓国青年連合会) | KYC(한국청년연합회) | Korea Youth Corps |
カトリック労動司牧全国協議会 | 가톨릭노동사목전국협의회 | Korea Catholic Labor Apostle Conference |
公州緑色連合 | 공주녹색연합 | Green Gongju |
光州全南緑色連合 | 광주전남녹색연합 | Green Gwangju |
国立公園保護市民ネットワーク | 국립공원을지키는시민의모임 | National Park Conservation Network |
グリーンフェミリ運動連合 | 그린훼밀리운동연합 | Green Family Movement Association |
基督教環境運動連帯連帯 | 기독교환경운동연대 | Green Christ |
南北共同宣言実践連帯 | 남북공동선언실천연대 | |
労動者の力 | 노동자의 힘 | Power of Working Class |
緑の未来 | 녹색미래 | Green Future |
緑色連合 | 녹색연합 | Green Korea |
もろともに | 다함께 | All Together |
大邱慶北緑色連合 | 대구경북녹색연합 | Green Daegu |
大田忠南緑色連合 | 대전충남녹색연합 | Green Daejeon |
文化連帯 | 문화연대 | Cultural Action |
民族文化作家会議自由実現委員会 | 민족문학작가회의자유실천위원회 | The Association of Writers for National Literature Freedom Practice Committee |
民主労動党 | 민주노동당 | Democratic Labor Party |
民主社会のための弁護士会環境委員会 | 민주사회를위한변호사모임환경위원회 | MINBYUN Environment Committee |
民主化のための全国教授協議会 | 민주화를위한전국교수협의회 | National Association of Professors for Democratic Society |
民衆連帯 | 민중연대 | Korean People Solidarity |
反米女性会 | 반미여성회 | Women Organization against U.S. Occupation |
釜山緑色連合 | 부산녹색연합 | Green Busan |
盆唐環境市民の集まり | 분당환경시민의모임 | |
仏教環境連帯 | 불교환경연대 | Buddhist Ecology Federation |
非暴力平和の波 | 비폭력평화물결 | Nonviolent Peace force Corea |
社会党 | 사회당 | Socialist Party |
社会進歩連帯 | 사회진보연대 | People's Solidarity for Social Progress |
生態保全市民の集まり | 생태보전시민모임 | Korean Eco-club |
雪岳緑色連合 | 설악녹색연합 | Green Seolak |
水原環境運動センター | 수원환경운동센터 | Eco Suwon |
映像界文化連帯 | 스크린쿼터문화연대 | Coalition for Cultural Diversity in Moving Images |
市民政治代案 | 시민정치대안 | Political Alternatives of Citizen |
原州緑色連合 | 원주녹색연합 | Green Wonju |
仁川緑色連合 | 인천녹색연합 | Green Incheon |
仁川参加自治連帯 | 인천참여자치연대 | Incheon people's Solidarity for Participation and Autonomy |
全国公務員労働組合 | 전국공무원노동조합 | Korean Government Employees' Union |
全国教職員労働組合 | 전국교직원노동조합 | Korean Teachers & Educational Workers' Union |
全国農民会総連盟 | 전국농민회총연맹 | Korea Peasants League |
全国民主労働組合総連盟 | 전국민주노동조합총연맹 | Korean Confederation Trade Unions |
全国女性農民会総連合会 | 전국여성농민회총연합회 | Korean Women Peasants Association |
全国貧民連合 | 전국빈민연합 | |
地球村同胞青年連帯 | 지구촌동포청년연대 | Korean International Network |
参与連帯 | 참여연대 | People's Solidarity for Participatory Democracy |
青年環境センター | 청년환경센터 | Korea Eco-Center |
平和ネットワーク | 평화네트워크 | Civil Network for A Peaceful Korea |
平和を造る女性会 | 평화를만드는여성회 | Women Making Peace |
平和博物館建立推進委員会 | 평화박물관건립추진위원회 | Center for Peace Museum |
平和と統一を開く人々 | 평화와통일을여는사람들 | Solidarity for Peace and Reunification of Korea |
平和担い手宣教会 | 평화일꾼선교회 | Workers for Peace |
平和統一市民連帯 | 평화통일시민연대 | Citizen's Solidarity for Peace & Unification |
草花の世界のための会 | 풀꽃세상을위한모임 | Nature Trail-For the Beauty of This Earth |
韓国労働組合総連盟 | 한국노동조합총연맹 | Federation of Korean Trade Unions |
韓国不正規労動センター | 한국비정규노동센터 | Korea Contingent Worker's Center |
韓国資源再生リサイクル連合会 | 한국자원재생재활용연합회 | Korea Resources Recycling Federation |
韓国青年団体協議会 | 한국청년단체협의회 | Corea Youth Movement Council |
韓国YMCA全国連盟 | 한국YMCA전국연맹 | National Council of YMCAs of KOREA |
環境・公害研究会 | 환경과공해연구회 | Environment and Pollution Research Group |
環境と生命を守る全国教師会 | 환경과생명을지키는전국교사모임 | Korean Teacher's Organization For Ecological Education And Action |
環境運動連合 | 환경운동연합 | Korea Federation for Environmental Movement |
環境正義 | 환경정의 | Citizen' movement for Environmental Justice |
興士団民族統一運動本部 | 흥사단 민족통일운동본부 | The Headquarters of National Unification Movement of Young Korean Academy |