発電に必要なプルトニウムを増やすために必要というはずだった再処理や高速増殖炉「もんじゅ」が最近ではプルトニウムその他の放射性物質の量と毒性を減らす魔法の杖のようにに謳われています。「群分離」と「核変換」による「有害度低減」? この狐につままれたような話の実態を簡単にまとめてみました。
原子力研究開発機構に「代わってもんじゅの出力運転を安全に行う能力を有する」運営主体を探すか、「施設の在り方を抜本的に見直す」よう昨年11月に原子力規制委員会から求められていた文部科学省は、5月31日、有識者検討会がまとめた報告書を原子力規制委員会に提出しました。検討会が27日にまとめた報告書は産経新聞が「もんじゅ受け皿先送り 存続ありき、本質議論なく形骸化…『誰でも言える常識的な内容を並べただけの報告書』」(5月28日)と報じたものでした。この機会に「もんじゅ」に関する市民検討委員会提言書(2016年5月9日発表)に収録された核情報担当の各論8に加筆したものを掲載します。