2015年07月30日

「原子炉級プルトニウム」と核兵器のまとめ

原発の使用済み燃料を再処理することによって得られる「原子炉級」プルトニウムで核兵器ができるという問題についての核情報掲載論文集リストを作成し、「核データ」の一項目として載せました。論文の中で紹介している重要文書からの抜粋も付けてあります。一部、重要英文文書を独立させて紹介しています。

投稿者 kano : 18:45

2015年07月29日

日米団体からオバマ大統領に被爆地訪問要請─核なき世界に向けた行動を

 米国の「憂慮する科学者同盟(UCS)」ほか著名な団体代表および個人(計12名)が7月10日にオバマ大統領に対し、今年の広島・長崎原爆記念日に両地を訪れ、核が二度と使われないようにしなければならないとの考えを再度表明すると共に、任期終了までに米国が取る具体的な措置について発表するよう呼びかける書簡を送付したのを受け、原水禁と原子力資料情報室は同13日、UCSの要請を支持するとの書簡を大統領に送付しました。日本側の書簡は、さらに、日本の団体として、唯一の役割(目的)政策等に反対しないように日本政府に要請すると約束すると共に、大統領に対して、

  1. プルトニウム及び高濃縮ウランをこれ以上蓄積しないように世界各国に呼びかけること、
  2. 既存の軍事用余剰・民生用プルトニウムの処分方法の開発のために日本政府その他と協力し合うプログラムを開始すること

を要請しました。

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投稿者 kano : 18:08

2015年07月28日

2014年末の日本のプルトニウム47.8トンに─深まる謎

原子力委員会事務局は、7月21日の同委員会定例会議において、2014年末時点での日本の分離済みプルトニウムが前年の47.1トンから0.7トン増え、47.8トンになったと発表しました。0.7トンの増加は、「平成26年中に分離され、在庫として計上された」分であり、英国ではこれを含む「約20.7トンの分離プルトニウムが保管中であり、英国に再処理を委託した使用済燃料に含まれる、残り約1トンのプルトニウムについては、英・再処理工場が操業を終了する2018年頃までに分離・計上される予定である」とのことです。

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投稿者 kano : 17:53

2015年07月08日

2013年の英国での関電使用済み燃料の再処理はバーチャル?

先にお伝えしたとおり、関西電力は、使用済み燃料1トンが2013年に再処理されたと発表しました。英国では、2004年に日本の軽水炉の標準的な使用済み燃料の再処理は終わっており、標準的でないものについては、電力会社に当該使用済み燃料に含まれるのと同量の放射能を含む廃棄物と、同量のプルトニウムを割り当てる「バーチャル再処理」をすることになっています。英国政府がこの方式を正式に承認したのは2014年10月16日。2013年の関電の燃料の「再処理」というのがこれなのかどうか疑問が残ります。

英国政府決定についての情報を「昨年、英国で関電プルトニウム割当て量0.2トン増」に追加しました。

投稿者 kano : 19:03

2015年07月06日

NPT再検討会議関連─削減ペース鈍化と余剰プルトニウム

4月27日から5月22日までニューヨークの国連本部で開かれた核不拡散条約(NPT)再検討会議の初日の演説で、ジョン・ケリー米国務長官は、米国の核兵器について新しいデータを発表しました。2014年9月時点の核弾頭数は、予備なども合わせて、4717発、この他約2500発が解体待ちというものです。同長官はさらに、この20年間で1万251発を解体したことも明らかにし、2009年9月までに退役したものは2022年までに解体すると述べています。

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投稿者 kano : 11:10