核情報

2012. 9.23 

用途のないプルトニウム製造を続ける「エネルギー戦略」
 問われる日本の反核運動の役割

政府は、9月14日、「2030年代に原発稼働ゼロ」を目指すと同時に、再処理政策を継続するという「革新的エネルギー・環境戦略」(pdf)を決定しました。日本はすでに、長崎型原爆5000発分以上のプルトニウムを持っています。原発をゼロにするとしながら、さらにプルトニウムを増やす政策は、世界の懸念と疑惑を呼びます。


  1. 高速増殖炉の「夢」の後に残る核拡散・テロの悪夢
  2. 再処理政策継続の理由と実質的モラトリアム
  3. 使用済み燃料の置き場問題解決は乾式貯蔵
  4. 参考



高速増殖炉の「夢」の後に残る核拡散・テロの悪夢

再処理の元々の目的は、使用した以上のプルトニウムを作る「夢の原子炉」に初期装荷燃料を提供することでした。希少なウランを「有効活用」するためのはずでしたが、ウランの埋蔵量は予想を上回り、原発の成長は予想を遙かに下回る一方、「夢の炉」の実現は遠ざかり続けました。国内外の再処理で蓄積してしまったプルトニウムを無理矢理普通の原子炉で燃やそうと導入されたプルサーマル計画も遅々として進まないまま起きた福島事故。現在運転中の原子炉は2基。消費しようのないプルトニウムを分離し続ける方針は、後は野となれ山となれといっているようです。

韓国は、2014年3月に期限切れとなる韓米原子力協力協定の改定交渉で、日本と同じ再処理の権利を認めるよう米国に求めています。日本が再処理政策を続行すると、米国にとって韓国の要求を拒否するのが難しくなります。受け入れれば、「南と北は核再処理施設とウラン濃縮施設を保有しない」との1992年南北非核化共同宣言(仮調印1991年)に基づく北朝鮮の核問題の解決の可能性も縮小します。また、韓国が再処理政策をとり、他の国もこれに倣えば、核拡散の危険が高まります。

再処理政策継続の理由と実質的モラトリアム

 2005年原子力政策大綱策定でも、今回も、再処理政策続行とした決め手は、使用済み燃料の置き場の問題です。各地の原発の使用済み燃料プールが満杯になりつつあり、六ヶ所工場の横にある受け入れプールもほぼ満杯で、空きを作るためには、使用済み燃料を工場に送り込むしかないというのです。

また、六ヶ所村や青森県は、再処理をしないなら使用済み燃料を各地の原発に送り返す、英仏からの返還廃棄物も受け入れない、と主張しています。本格操業となれば多額の固定資産税が入ってきますが、無用の施設となればそれが消えてしまいます。核施設関連の税収・交付金・寄付金に頼り切ってきた県内の他の市町村も県も、従来通りの原子力・再処理推進政策の維持を求める大合唱をしています。約束を守ってくれないと財政的に困る。また、これまでの村民や県民への説明がウソだったとなり、メンツが潰れる。しかし、約束が違うからといって、無用かつ危険な物質の生産を迫るのは理にかないません。交渉なしで返送となれば交付金や核燃料税が途絶え、新しい村作りの協力も得られなくなります。政府は、「引き続き従来の方針に従い再処理事業に取り組みながら、今後、政府として青森県をはじめとする関係自治体や国際社会とコミュニケーション」を図ると当座逃れの約束をしています。再処理事業を止めて議論するのが筋ですが、実質的には再処理はモラトリアム状態にあります。試運転で生じた高レベル廃棄のガラス固化が上手く行っておらず、少なくとも後1年余り、実際の運転はできないからです。この間に、なんとしても、再処理政策の完全放棄の道筋を作るようにしなければなりません。

使用済み燃料の置き場問題解決は乾式貯蔵

福島第一の4号機の例が示した通り、プールに詰め込んで保管する方法だと冷却水喪失により大事故となる危険性があります。自然対流による空冷式乾式貯蔵施設を各地の原子力発電所につくり、炉から取り出し後5年以上経って温度の下がった燃料をそこに移して、プールに余裕を持たせる必要があります。再処理中止・脱原子力を決めたドイツもこの方法を採用しています。施設の建設が間に合わない原発では、1−2ヶ月で建設可能な暫定貯蔵施設(5年間利用可)の建設を認めました。1.5−2年後に本格的貯蔵施設に移すことを前提とした措置です。暫定施設から本格施設への移動はすでに完了しているとのことです。

現在世界に存在する分離済みプルトニウムの量は500トンで、民生用と軍事用がほぼ同量の250トンずつです。核軍縮を進めて、約2万発ある世界の核兵器の総数が1000発となると、1発当たり4キログラムとして、総量は4トンとなります。核兵器利用可能な民生用プルトニウムが増え続けていたのでは、核兵器国は、自国の軍事用余剰プルトニウムの処分を拒むかもしれません。民生用プルトニウムの増加は、核拡散防止、核テロ防止の努力の障害にもなります。日本は、不要なプルトニウムを増やすことにではなく、使用済み燃料と一緒に埋設するなどのプルトニウム処分方法の共同開発にこそ力を注ぐべきです。

参考

民主党政策

  • 革新的エネルギー・環境戦略(平成24年9月14日エネルギー・環境会議決定 pdf)

    1)核燃料サイクル政策

    核燃料サイクルについては、特に青森県に国策に協力するとの観点から、ウラン濃縮施設、再処理工場、低レベル放射性廃棄物埋設を三点セットで受け入れていただいたこと、海外再処理廃棄物を一時貯蔵・管理のため受け入れていただいてきたこと等の負担をお願いしてきた。これらの協力については、重く受け止めなければならない。また、これまで使用済核燃料等の受け入れに当たっては、核燃料サイクルは中長期的にぶれずに着実に推進すること、青森県を地層処分相当の放射性廃棄物の最終処分地にしないこと、再処理事業の確実な実施が著しく困難となった場合には、日本原燃は使用済核燃料の施設外への搬出を含め、速やかに必要かつ適切な措置を講ずることといった約束をしてきた。この約束は尊重する必要がある。青森県を最終処分地にしないとの約束は厳守する。他方、国際社会との関係では核不拡散と原子力の平和的利用という責務を果たしていかなければならない。こうした国際的責務を果たしつつ、引き続き従来の方針に従い再処理事業に取り組みながら、今後、政府として青森県をはじめとする関係自治体や国際社会とコミュニケーションを図りつつ、責任を持って議論する。

  • 民主党エネルギー・環境調査会(前原誠司会長)【提言】「原発ゼロ社会」を目ざして2012年9月6日 民主党

    ・・・これまで電力の安定供給に多大な協力を頂いてきた原発立地地域、そして最終的な「原発ゼロ社会」を目ざす中で核燃料サイクル施設の多くを受け入れてもらった青森県の理解と協力を得るためには一定の時間を要する。・・・

    (9)核燃料サイクル、最終処分

    核燃料サイクル、使用済み核燃料の最終処分の問題は1966年日本で初めて原発の商業運転が開始されて以来、50年近くにわたって放置されてきた極めて難しい問題であるが、原発をゼロにするかどうかにかかわらず、最早先送りすることのできない問題である。

    まずは核燃料サイクル事業に対する国の責任を明らかにし、本質的な必要性、技術成立性、社会的受容性等を一から見直すべきである。全量再処理方式を全面的に見直し、最終処分のあり方を明確にするため、専門機関として原子力バックエンド機構(仮称)を設立し、国が主体的に使用済み核燃料の管理を行うことを明確にすべきであり、最終処分着手までの対応として日本全体の使用済み核燃料を中間貯蔵する施設の設置を進めなければならない。同時に、直接処分の研究を国が率先して進め、また減容化・無害化、超長期保管の研究も進めなければならない。使用済み核燃料の取り扱いに関する国際協力体制も検討すべきである。

    最終処分の問題のみならず、原発ゼロによる経済、雇用、財政への影響を含めて国が責任を持って提示し、青森県の理解を高めていかなければならない。

    再生可能エネルギー基地への転換や地元の理解を前提とする最新鋭火力の設置など、これまでの電源地域の特性を生かした形で青森県への影響を最小化する必要がある。

    福井県についても同様の配慮が必要である。高速増殖炉の実用化は前提とせず、「もんじゅ」は、成果のとりまとめに向け、年限を区切った研究収束計画を策定し、実行することとし、これによる福井県への影響に対応することが重要である。

再処理政策の歴史と核兵器

青森県と六ヶ所村の圧力

  • 使用済み燃料の再処理路線の堅持を求める意見書(pdf)

      ・・・今秋にも決定するとされているエネルギー政策において、万が一、再処理路線を撤退し、使用済み燃料を直接処分するという結論に達した場合は、昭和60年に電気事業連合会等と締結した立地基本協定に反するもので、その事業を国策として進めてきた政府に大きな責任がある。

      したがって、使用済み燃料の再処理を撤退する場合は、以下の内容について責任を持って対処するよう強く求める。

    1. イギリス及びフランスから返還される新たな廃棄物の搬入は認めない。
    2. 現在、本村に一時貯蔵されている同返還廃棄物を村外へ搬出をすること。
    3. 使用済み燃料の新たな搬入は認めない。
    4. 現在、本村に一時貯蔵されている同使用済み燃料を村外へ搬出すること。
    5. 新たな低レベル放射性廃棄物の搬入は認めない。
    6. 現在、約25万本の低レベル放射性廃棄物を村外に搬出すること。
    7. 東京電力株式会社が実質上国有化されており、上記の各種廃棄物の約4割については東京電力株式会社所有のものであり、国が対処すること。
    8. 国策に協力してきた本村は、広大な土地と海域を失い、大事な産業を亡くした責任は国にあることから、その影響に値する損害賠償を支払うこと。

    六ヶ所村議会

  • 青森県、六ヶ所村と日本原燃株式会社との覚書(1998年7月29日、pdf)青森県の原子力行政の資料23)

    「再処理事業の確実な実施が著しく困難になった場合には、青森県、六ヶ所村及び日本原燃株式会社が協議のうえ、日本原燃株式会社は、使用済燃料の施設外への搬出を含め、速やかに必要かつ適切な措置を講ずるものとする。」

    *協議の上適切な措置を講じるのであって、即時に必ず送り返すことで合意が成立しているわけではない。

核燃マネー問題

  • 原発利益誘導によってゆがめられた地方財政(pdf)
    「全国市民オンブズマン連絡会議」

    表 4は、原発立地市町村及び再処理工場等のいわゆる核燃サイクル基地が所在する六ヶ所村の歳入及び原発関連収入を示したものである。

    ほとんどの原発立地市町村では、固定資産税収入の歳入総額に占める比率が一般の市町村を大幅に上回っており、原発施設からの収入が原因と思われる。

    表4 原発立地市町村と六ヶ所村の歳入(平成21 年度決算)
    原発等
    立地市町村
    歳入総額固定資産税
    (金額と対歳入総額比)
    電源立地地域対策交付金
    (金額と対歳入総額比)
    寄附金
    (金額と対歳入総額比)
    固定資産税+電源交付金
    +寄附金
    千円千円千円千円
    柏崎市59,493,3209,237,04215.54,483,6957.523,7560.013,744,49323.1
    敦賀市28,218,2528,430,14629.92,060,9467.35,0430.010,496,13537.2
    御前崎市18,867,4297,482,40439.71,175,1866.223,4370.18,681,02746.0
    松江市101,336,44311,686,67011.55,740,4835.733,3570.017,460,51017.2
    薩摩川内市55,190,5546,293,18711.41,109,5012.020,9690.07,423,65713.5
    泊村3,411,9881,405,26841.2582,20017.12000.01,987,66858.3
    東通村9,060,5453,865,56242.71,044,00611.51,231,67913.66,141,24767.8
    女川町6,408,3683,586,78056.0376,1705.900.03,962,95061.8
    富岡町7,337,8552,120,52828.9929,09812.75180.03,050,14441.6
    大熊町7,117,4412,352,81033.11,546,33521.75010.03,899,64654.8
    双葉町5,880,8711,423,38224.21,893,86632.22,2410.03,319,48956.4
    東海村20,146,6278,198,30340.71,315,9736.500.09,514,27647.2
    刈羽村10,182,6792,221,34421.81,601,91215.73,638,87135.77,462,12773.3
    志賀町16,248,9795,766,64935.5536,9293.31,3500.06,304,92838.8
    美浜町8,612,8251,674,15419.42,144,68624.91,3850.03,820,22544.4
    高浜町7,855,7082,367,77130.11,710,70021.819,2100.24,097,68152.2
    おおい町13,156,1563,357,21525.52,149,22316.35,9330.05,512,37141.9
    伊方町12,807,0282,034,60315.91,042,2338.17,9980.13,084,83424.1
    玄海町8,433,1053,019,55835.81,470,94417.42750.04,490,77753.3
    六ヶ所村13,533,1765,268,73038.91,923,79514.2200,3001.57,392,82554.6
    全国の都市  16.6 
    全国の町村  12.2 
    注)全国の都市は、政令市、特別区、中核市を除く。
    (出所)総務省「市町村別決算状況調」より作成。

    表 5は、歳入及び歳出の人口一人あたり額を原発立地市町村と全国の市町村とで比較したものである。立地市町村によってばらつきがあるものの、全般的に見て、固定資産税と寄附金収入が大きく、一人あたり歳出額もふくらんでいることがわかる。このようにして、一旦、原発マネーに浸かってしまうと薬物依存のように原発依存体質となり、地方自治が蝕まれてゆく。

    表5 原発立地市町村等と一般市町村の財政比較(人口一人あたり額)
     歳入歳出
    固定資産税寄附金歳出総額普通建設
    事業費
    積立金
    柏崎市100,866259623,79692,53820,178
    敦賀市124,13974401,32260,91216,889
    御前崎市215,247674510,053114,86615,355
    松江市60,853174522,306106,39312,430
    薩摩川内市62,511208525,58599,64825,609
    泊村716,9731021,702,998199,35928,463
    東通村522,162166,3761,154,358193,691178,887
    女川町350,5450601,47373,14857,801
    富岡町133,63533451,25176,05318,580
    大熊町206,29644604,722107,414103,864
    双葉町198,298312781,30864,272201,985
    東海村219,1770515,472120,04838,357
    刈羽村454,077743,8411,991,167154,820999,087
    志賀町243,88457679,695124,21353,029
    美浜町155,115128766,042251,71723,388
    高浜町211,1821,713657,828112,25832,576
    おおい町381,1126741,400,874540,926101,392
    伊方町173,7496831,066,689272,414126,530
    玄海町461,001421,241,310248,504195,320
    原発市町村平均131,8897,647589,501113,22238,478
    六ヶ所村469,37517,8441,183,556442,94233,133
    全国の都市平均62,876477379,28952,2807,775
    全国の町村平均63,5881,126497,90988,93619,265
    注)全国の都市は、政令市、特別区、中核市を除く。人口は、平成22 年3 月31 日現在住民基本台帳人口。
    (出所)総務省「市町村別決算状況調」より作成。
  • 核燃料サイクル見直し」に揺れる六ヶ所村(出井康博) 2011/08/24 フォーサイト 

    村の年間予算の半分近い60億円は、再処理工場と関係する税収である。工場が稼働すれば、さらに年10億円を超す固定資産税も村に入る。通常の小さな自治体では考えられないほどの収入だ。

  • 2011年度予算をみる 青森県(上) 核燃マネー制度改正で交付金拡充(2011/02/24) デーリー東北

     青森県内に交付される電源立地地域対策交付金額が2011年度、大幅に増える。六ケ所村に立地する核燃料サイクル施設の評価を高める形で、電源三法交付金制度が見直されたことが大きな要因だ。・・・

     東京電力東通原発などの新規施設着工分も含め、県と市町村分を合わせた増加額は約48億円となる。・・・

     このほか、今予算案には計上しなかったが、六ケ所村で昨年10月に着工したプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料加工工場と、海外から返還される低レベル放射性廃棄物を受け入れる貯蔵施設に関し、県には計58億円が入ることになっている。

     さらに同廃棄物受け入れに伴う特別交付金30億円も今後、県と同村に配分される。・・・

  • 核燃税の税収見込み2年で312億円 (2011/11/23) デーリー東北

     2012年4月以降の「核燃料物質等取扱税(核燃税)」について、青森県は22日、使用済み核燃料再処理工場(六ケ所村)の税率を現状のままとし、その他の核燃料サイクル施設、東北電力東通原発1号機(東通村)の税率を最大1・25倍にする更新案を明らかにした。国の原子力政策の行方が不透明なことから、適用期間は暫定的に2年間とし、建設段階にある施設は除外。2年間の税収は約312億円を見込み、直近の約307億円とほぼ同規模となる。・・・

     今回の更新案で、再処理工場の税率は変わらないものの、特例で10年1月から貯蔵分の使用済み核燃料に課している、従来の6倍超の税率は維持する。

     一方、現在、核燃料に12%を課税している東北電東通原発は13%とし、新たに原子炉の熱出力も加味。合わせて税率は15%相当、現在の1・25倍となる。

     再処理工場以外のサイクル施設では、ウラン濃縮工場、低レベル放射性廃棄物埋設施設、高レベル廃棄物一時貯蔵施設の税率を1・16倍にする。・・・

     12年度以降の2年間の税収見込みは、再処理工場240億6千万円、東北電東通原発16億4千万円、廃棄物埋設27億2千万円、廃棄物管理25億1千万円、ウラン濃縮2億2千万円。・・・

    [六ヶ所村の]施設建設が始まった八八年度から二〇一〇年度までの電源交付金は、計約三百億円。日本原燃から村に入る固定資産税は一〇年度で五十七億円と村予算の半分近い。関連企業の固定資産税も入る。

     村は県内で唯一の地方交付税の不交付団体。村民一人当たり平均所得は県内トップクラスだ。日本原燃などで働く人たちが買い物などで村に落とす金も大きい。

  • 電源交付金 青森県内11年度は過去最高 (2012/05/31) デーリー東北

     原子力施設が集中立地する青森県内に交付される電源三法交付金の2011年度実績が191億円に上り、県内への交付が始まった1981年度以降、単年度で最高となったことが30日、県のまとめで分かった。11年度分から核燃料サイクル施設の算定方法が変わり、交付金が拡充されたのが大きな要因。・・・

     累計の交付総額は2334億円。これには水力、火力分も含まれるが、大半は88年度から交付されている原子力関連分。過去の最高は08年度の141億円で、11年度はそれより50億円も増加した。

     原子力施設の立地市町村では、むつ市が30億円、六ケ所村が26億円、大間町が9億6千万円、東通村が37億円で、むつと東通の実績が過去最高だった。・・・・

  • 核燃税引き上げ 総務相が同意 (2009/12/17) デーリー東北

     六ケ所村に搬入される使用済み核燃料に、青森県が課税している核燃料物質等取扱税(核燃税)の税率引き上げについて、総務相が16日同意した。これを受け、県は来年1月から新たな税率を適用する。・・・

  • 核燃税の貯蔵税率6倍以上に 青森県、原燃と調整 (2009/09/15) デーリー東北

     青森県が、六ケ所村に搬入される使用済み核燃料に課税している核燃料物質等取扱税(核燃税)のうち、貯蔵時の税率を現行の1キロ当たり1300円から6倍以上に引き上げる方向で事業者の日本原燃と調整していることが14日分かった。・・・

     核燃税は、搬入時と貯蔵時に分けて課税する方式。搬入に1キロ当たり1万9400円の税率で課税しているが、貯蔵施設が満杯に近づき、新たな搬入の増加が見込めない状況。県は税収の急激な落ち込みを懸念し、貯蔵分への税率をアップする方向で事業者と調整を進めてきた。

     09年度の県税収入約1200億円のうち、核燃税は約8%を占め、貴重な自主財源となっている。・・・

  • 2009年核燃税条例改正 平成21年10月19日青森県報号外第71号 - 青森県(pdf)

    青森県条例第七十八号青森県核燃料物質等取扱税条例の一部を改正する条例

    青森県核燃料物質等取扱税条例(平成十八年六月青森県条例第六十一号)の一部を次のように改正する。附則第五項中「百分の十二」の下に「とし、使用済燃料の貯蔵に係る核燃料物質等取扱税の税率は、同条第四号の規定にかかわらず、当分の間、使用済燃料に係る原子核分裂をさせる前のウランの重量一キログラムにつき八千三百円」を加える。附則1この条例は、地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第二百五十九条の規定による総務大臣の同意を得た日から起算して一月を超えない範囲内において規則で定める日から施行する。2改正後の青森県核燃料物質等取扱税条例附則第五項の規定(青森県核燃料物質等取扱税条例第二条第九号に規定する使用済燃料の貯蔵に係る核燃料物質等取扱税に係る部分に限る。)は、この条例の施行の日以後に行う同号に規定する使用済燃料の貯蔵に係る核燃料物質等取扱税について適用――12し、同日前に行った同号に規定する使用済燃料の貯蔵に係る核燃料物質等取扱税については、なお従前の例による。

  • 青森県核燃料物質等取扱税条例(平成十八年六月三十日)青森県
  • 歳入予算の構成内容
    歳入予算の構成内容

    県税の税目別構成内訳
    県税の税目別構成内訳
    平成24年6月 青森県財政事情 青森県(pdf)
  • 六ヶ所村電源三法交付金実績額 六ヶ所村
  • 青森県財政事情 
    県税の内訳 青森県(pdf)
  • 核燃料物質等取扱税 青森県

    県税の内訳 (平成24年度当初予算)


使用済み燃料貯蔵問題

六ヶ所貯蔵燃料返送による発電所管理容量の超過時期
六ヶ所貯蔵燃料返送による発電所管理容量の超過時期

六ヶ所貯蔵燃料返送による発電所管理容量の超過時期
※使用済燃料の管理容量を超過した発電所は、運転できない。
(今年度中に六ヶ所再処理工場から搬出元の発電所に使用済燃料が返送された場合を仮定し試算)
(今年度から運転を再開し、再処理操業なしと仮定し試算)


英仏からの廃棄物受け入れ問題

  • 事業C高レベル放射性廃棄物貯蔵管理事業 日本原燃

    高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター」は、海外から返還されるガラス固化体を受け入れ貯蔵管理する施設で、日本原燃は1995年にその操業を開始し、2007年3月末までにフランスからのガラス固化体1,310本を受け入れています。また、2010年からはイギリスからの返還が始まりました。返還されたガラス固化体は、高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターで30〜50年間程度、冷却のために安全に貯蔵しています。

    ・・・

    フランスからのガラス固化体の返還は終了し、今後はイギリスから約850本のガラス固化体が返還される予定です。そのため、「高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター」の増設を2011年4月に実施し、貯蔵容量をガラス固化体1,440本分から2,880本にしました。

    また、今後、フランスから返還される、低レベル放射性廃棄物ガラス固化体および固形物収納体も、本施設の機能を追加したうえで、受け入れ貯蔵管理する計画です。

  • 六ヶ所 輸送計画及び実績と受入れ/出荷状況の一覧 使用済み・ガラス固化体など 日本原燃
    返還ガラス固化体の受入れ状況 2012年8月末現在
    返還ガラス固化体受入れ本数 <受入れ本数>
    累積 1,414本
    返還ガラス固化体収納本数 <収納本数>
    累積 1,414本
  • 海外返還廃棄物の受入れの概要 電事連(pdf)
  • 仏から最後の高レベル輸送船到着 2007年3月27日 東奥日報

     海外再処理委託に伴って発生した高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)百三十本を積んだ輸送船「パシフィック・サンドパイパー号」(載貨重量約三、〇〇〇トン)が二十七日、六ケ所村むつ小川原港に到着した。一九九五年に始まったフランスからのガラス固化体返還は今回が十二回目で、同国からは最後の輸送となる。

  • 英から高レベル廃棄物初返還 六ケ所に28本 (2010/03/10) デーリー東北

    英国から初めて返還された高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)が9日、六ケ所村にある日本原燃の貯蔵施設に搬入された。

  • 英国からのガラス固化体、六ケ所に搬入 (2011/09/16) デーリー東北

    英国からの返還ガラス固化体(高レベル放射性廃棄物)76本が15日、六ケ所村にある日本原燃の貯蔵施設に搬入された。・・・

     今回返還された76本(約42トン)は関西、四国、九州の3電力会社分で、過去に英国へ使用済み核燃料の再処理を委託した際に発生した。英国分は昨年3月に28本が初めて搬入された。2020年ごろまでに計900本(約495トン)程度が返還される。再処理委託で発生した低レベル放射性廃棄物を、放射線量の影響が同程度の高レベル廃棄物に置き換える「単一返還」の70本(約40トン)も含まれる。

     フランスからの返還分1310本(約720トン)は06年度までに搬入を終了。施設に貯蔵される固化体は合計1414本(約780トン)となった。

再処理工場のしゅん工時期の変更について 2012年9月19日 日本原燃

再処理工場のしゅん工時期をこれまでの「2012年10月」から「2013年10月」へ変更することを決定しました。・・・

 ガラス溶融炉におけるアクティブ試験につきましては、2008年10月のガラスの流下性低下事象により中断いたしました。・・・

 この事前確認試験につきましては、6月18日からB系において模擬廃液および実廃液を用いた試験を、そして8月25日からはA系において模擬廃液を用いた試験を実施し、8月31日までに、いずれの試験も順調に終了いたしました。・・・ 

 これらの取り組み状況を踏まえた上で、今後のガラス固化試験や法定点検などの作業全体を含めて精査した結果、しゅん工時期につきましては、2013年10月といたしました。・・・

  その後、年内を目途に、B系におけるガラス固化試験に着手したいと考えております。

 終了後は、年1回の法定点検(約3ヶ月程度)を行った後、A系におけるガラス固化試験を実施し、ガラス固化設備に関する国の使用前検査を受検いたします。ガラス固化試験B系・A系と国の使用前検査等は、約6ヶ月程度かかるのではないかと思っております。 その後、最終的なアクティブ試験全体の試験結果を取りまとめた報告書を国へ提出し、審議をいただき、しゅん工ということになります。この国の審議につきましては、2ヶ月程度を織り込んでおりますが、ガラス固化設備に関する国の使用前検査の受検を社内的な工程管理上の大きな目標として、2013年8月までとしたいと考えております。・・・

乾式中間貯蔵

  • 使用済中間貯蔵施設に係る安全解析コード等の調査に関する報告書(pdf) 平成17年9月 原子力安全基盤機構

    使用済燃料中間貯蔵施設の運転期間は約40年である。使用済燃料暫定貯蔵施設は建設に要する期間が 1、2か月と短くて済み、使用済燃料中間貯蔵施設が運転開始できるまでの間(1.5年から 2年)、発電所施設内の使用済燃料貯蔵プールが満杯になることによる原子炉運転停止の回避策として暫定的に設置するものであり、運転期間は約5年である。

  • 暫定貯蔵施設概念図
    図 3.2.7 暫定貯蔵施設概念図

    暫定貯蔵施設概念図

  • 平成22年度中間貯蔵施設に係る最新動向調査に関する報告書(pdf) 平成23年8月 原子力安全基盤機構

    また、一部の発電所では中間貯蔵施設に貯蔵するまでの間、金属キャスクを一時的に貯蔵する暫定貯蔵施設を採用しているが、暫定貯蔵施設に貯蔵した金属キャスクは既に敷地内の中間貯蔵施設に移送されている模様である。暫定貯蔵施設の概念図を図3.2.7に、写真を図3.2.8に示す。


    暫定貯蔵施設の写真
    図 3.2.8 暫定貯蔵施設の写真

    暫定貯蔵施設の写真


    ドイツの敷地内中間貯蔵施設の一覧
    表 3.2.1 ドイツの敷地内中間貯蔵施設の一覧

    表 3.2.1 ドイツの敷地内中間貯蔵施設の一覧 2007年10月現在


  • 硬直政策「並存」を「柔軟な」唯一の選択肢とする原子力委
    惰性で続くか核兵器利用可能物質プルトニウムのさらなる生産 核情報
    「解決策は乾式貯蔵」 核情報

     原子力発電の利用の是非はおくとして、プール問題を解決する方法は、他にある。乾式貯蔵施設を各地の原子力発電所につくり、古くなって温度の下がった使用済み燃料をそちらに移すことである(でなければ、むつ市に建設中のような中間貯蔵施設を原子力発電所敷地外に作る)。乾式貯蔵では、空気の自然対流で冷却をする。空冷式なので冷却水喪失事故はない。再処理を放棄した欧米諸国では、古くなった使用済み燃料の乾式貯蔵が一般的となっている。例えば、米国では、現在、全国の原発の総貯蔵量の4分の1が乾式貯蔵となっている。

     たとえ今日すべての原子力発電所を閉鎖するとの決定がなされたとしても、長期に亘って安全に使用済み燃料を保管するという問題は残る。福島第一原子力発電所における使用済み燃料を巡る危機状態は、使用済み燃料の安全な保管という課題に取り組む必要を劇的な形で示した。福島第一には、日本に二つだけある原子力発電所敷地内乾式貯蔵施設の一つがある(もう一つは、東海第二原子力発電所)。この施設には、9つの乾式貯蔵容器(キャスク)が設置されている。キャスク内に保管されている使用済み燃料の安全性問題について懸念を示す報告は今のところない。

    • 福島第一は、約150トンの使用済み燃料をキャスク20体に入れて貯蔵する許可を得ている。これまで、合計408体の使用済み燃料集合体を入れた9体のキャスクを設置している。東海第二は、キャスク24体(使用済み燃料合計約250トン)の設置許可を得ている。1体に、使用済み燃料集合体が61体入る。これまで、17体のキャスクを設置している。2010年末段階で、このうちの2つは空だった
      詳しくは次を参照 第三回中間貯蔵使用済燃料国際セミナー(ISSF2010)(2010.11.15〜17)電力中央研究所(英文発表資料)

  • 福島第一の乾式貯蔵施設 東電提供
    • 海岸に近いところに位置しているため津波で建造物は部分的に破壊。元々、輸送用キャスクの仮置き場だったため、キャスクが横置きになっている。東海第2の貯蔵施設は縦置き。福島第一では、乾式貯蔵が導入されたのは1995年。横置きの支持構造物を備えた建物自体は、輸送キャスクの仮置き場としてすでに存在していたため、福島県は、これを乾式貯蔵施設として利用することについて東電が県に事前承認を得る必要はないと見なした。一方、東海第二の方は、使用済み燃料の貯蔵容量を増やすため、2001年に、新たに乾式貯蔵建屋を建設。
  • 使用済燃料乾式キャスク仮保管設備 (pdf) 2012年9月28日 東京電力
    (福島第一原子力発電所1〜4号機に対する「中期的安全確保の考え方」に基づく施設運営計画に係る報告書(その2)(改訂2)の補正について 平成24年9月28日 東京電力)

    5. 使用済燃料乾式キャスク仮保管設備

    5.1. 概要

    5.1.1. 現状及び中期的見通し

    既設の使用済燃料乾式貯蔵設備は、使用済燃料乾式貯蔵容器(以下、「乾式貯蔵キャスク」という。)及び乾式貯蔵キャスクを保管する使用済燃料輸送容器保管建屋(以下、「キャスク保管建屋」という。)等で構成している。

    キャスク保管建屋には20基の乾式貯蔵キャスクが貯蔵可能であり、現在9基(中型4基、大型5基)の乾式貯蔵キャスクにて408体の使用済燃料を貯蔵している。これら9基の乾式貯蔵キャスクは、東北地方太平洋沖地震に伴い発生した津波により、現時点では常設の監視計装系が使用できない状況ではあるが、必要とされる強度、性能を維持し、必要な安全機能を失うことのないように設計されており、現場での点検結果からも放射性物質の外部への影響の兆候はなく、安全上問題ないと考える。しかしながら、キャスク保管建屋は継続して使用することが困難な状況にあることから、9基の乾式貯蔵キャスクをキャスク保管建屋から搬出することを計画している。搬出先としては、図5-1に示す発電所構内に新しく使用済燃料乾式キャスク仮保管設備(以下、「キャスク仮保管設備」という。)の設置を計画している。乾式貯蔵キャスクとキャスク保管建屋の現在の状況及び乾式貯蔵キャスクのキャスク保管建屋からの搬出計画を添付資料-1、2に示す。

    また、使用済燃料共用プール(以下、「共用プール」という。)に、1~4号機原子炉建屋内の使用済燃料プールに現在貯蔵中の使用済燃料及び新燃料(合計 3,108体)の受け入れを計画している。この受け入れ準備として共用プールの空き容量を確保するため、共用プールに貯蔵中で健全性が確認された使用済燃料を乾式貯蔵キャスク及び使用済燃料輸送貯蔵兼用容器(以下、「輸送貯蔵兼用キャスク」という。また、乾式貯蔵キャスクと輸送貯蔵兼用キャスクを総じて「乾式キャスク」という。)に装填し、キャスク仮保管設備に保管することを検討している。



  • 11月14日福島第一原子力発電所1〜4号機に対する「中期的安全確保の考え方」に基づく施設運営計画に係る報告書の変更について
  • 福島第一原子力発電所 4号機の現状
  • 福島第一原子力発電所4号機燃料取り出し用カバー計画概要(pdf)
  • 福島第一原子力発電所1〜4号機の廃炉措置等に向けた中長期ロードマップ
  • 平成24年度 東海発電所・東海第二発電所の年間主要事業計画について (pdf) 2012年4月27日 日本原子力発電

    2)東海第二発電所

    1)使用済燃料乾式貯蔵設備の増強工事
    貯蔵容器24基中17基の製造が完了しており、今年度は、第四期
    工事分の貯蔵容器4基ならびに第五期工事分の2基の製造が完了する
    予定です。  (添付資料−3参照)

  • 使用済燃料中間貯蔵施設用金属キャスクの安全評価の現状 2008年11月 電力中央研究所(経産省サイト)(pdf) 下は2ページ目の写真。

    1.輸送・貯蔵兼用金属キャスクの安全設計
    - 金属キャスクによる貯蔵事例 -

    金属キャスクによる貯蔵事例

    1.輸送・貯蔵兼用金属キャスクの安全設計
    - 金属キャスクによる貯蔵事例 -



  • 原発再稼働は来夏が焦点 田中規制委員長、新基準は「年度内」 2012年9月21日 日経

    田中規制委員長 インタビュー

    ・・・

     「使用済み燃料はプールに置くより乾式貯蔵が安全だ。行政指導で求めていきたい」

     使用済み核燃料の多くは現在、原発内のプールで冷やしながら保管している。だが東京電力福島第1原発事故では全電源喪失でプールの冷却が止まり、地震などで燃料が過熱する危険性があらわになった。

     乾式貯蔵は使用済み燃料を専用の金属容器に収め、貯蔵施設に置く方式。空気で冷やすため、絶えず水を循環させる必要があるプールに比べ安全性が高い。ただ施設はなく原発敷地内に新設するか、別に用地を確保する必要がある。今後電力各社は新たな設備投資を迫られる。

  • 原子力規制委員会 田中俊一委員長インタビュー要旨(日本経済新聞 電子版)

    ――使用済み燃料棒の取り扱いはどうするか。  「十分に冷えた燃料棒はプール方式より、乾式貯蔵にした方が圧倒的に安全だということを発信していきたい。これは安全規制というより、安全を確保するためだ。行政指導のような形で事業者に求めていきたい」

  • 使用済み燃料の乾式貯蔵への移行を訴える原子力規制委員会委員長─再処理政策への影響は?(原子力規制委員会の速記録から抜粋)

  • リサイクル燃料貯蔵株式会社
    • むつ市に乾式貯蔵施設を建設中

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