2012年02月28日

核燃料「無限」サイクルはムリと認めた原子力委員会

2月16日、再処理で分離されたプルトニウムを普通の原子炉で燃やすプルーマル計画で生じた使用済み燃料をまた再処理して分離されたプルトニウムをまた軽水炉に戻し、これを延々と繰り返す「無限リサイクル」はムリだと原子力委員会の小委員会「原子力発電・核燃料サイクル技術等検討小委員会」が認めました。そもそも、プルサーマル計画は、需要の当てもないまま、再処理を進めた結果蓄積されてしまったプルトニウムを無理矢理軽水炉で「消費」するという計画ですから、これを無限に続けることを想定すると言うこと自体が論理的にムリな話でした。「無限サイクル」の代わりに新しく採用されたプルサーマル「多重サイクル」が「現状のリサイクル」と説明されていますが、これもまやかしに過ぎません。

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投稿者 kano : 00:17

2012年02月22日

原発のプルトニウムで核兵器は出来ない?──文科省vs両鈴木氏

文部科学省の原子力教育情報提供サイト「あとみん」は、「原子力発電所で生まれたプルトニウムは原子爆弾に利用されることはありません」と述べています。一方、鈴木篤之(元原子力安全委員長・現日本原子力研究開発機構理事長)・鈴木達治郎(現原子力委員会委員長代理)両氏らが日本原子力学会の英文誌2000年8月号で発表した論文は、原子炉級プルトニウムで核兵器ができると結論づけています。後者が世界の常識であることは言うまでもありません。問題は、関係各省の大臣等がどちらの結論を信じているかです。

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投稿者 kano : 17:15

2012年02月16日

政策見直し中、再処理再開を待つべき──伴英幸委員

電力会社は原子炉等規制法との関連で再処理を義務付けらているとの判断を原子力委員会が示しており、六ヶ所再処理工場の建設もその解釈に基づいて進められて来ていますが、現在この政策の見直しが進められています。また、1月31日に原子力規制庁新設に関連して閣議決定された同法改正案は、再処理は義務だとの判断の根拠となっていた文言を削除するものとなっています。このような状況を背景に、新原子力政策大綱策定会議の伴英幸委員(原子力資料情報室)は、2月7日、「原子力政策を白紙で見直す作業をしている」中、「六ヶ所再処理の試験ならびにMOX加工工場の建設の再開を待つべき」との意見書を同会議に提出しました。

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投稿者 kano : 11:25

2012年02月13日

海外の核問題専門家、核拡散防止のため六ヶ所の運転凍結を要請

1月17-21日、フランク・フォンヒッペル教授(プリンストン大学)ら「核分裂性物質に関する国際パネル(IPFM)」関係者が青森県や日本政府に対し、これ以上、核兵器利用可能物質の生産をしないこと、危険な状態にあるプール貯蔵の使用済み燃料をもっと安全な乾式貯蔵に変えることを要請しました。民主党の「原子力バックエンド問題勉強会」第12回(1月20日)会合では、世界各国が再処理から撤退している状況を説明し、非核兵器国として日本だけが大規模再処理を行おうとしていることが世界の核拡散防止を難しくしていると訴えました。

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投稿者 kano : 19:24

2012年02月09日

「原子力バックエンド問題勉強会」が六ヶ所凍結を提言

民主党の有志議員約70人からなる「原子力バックエンド問題勉強会」(会長・馬淵澄夫元国土交通相)が、核燃サイクル路線は実質的に破綻しているとし、六ヶ所再処理工場を凍結して、使用済み燃料を乾式貯蔵する方針をとるよう政府に要請する第一次提言をまとめ、2月7日、藤村修官房長官に届けました。8日には、文部科学相、9日に環境相、10日に古川内閣府特命担当大臣に提出というスケジュールです。

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投稿者 kano : 14:23