ウイリアム・ヘイグ外相は、5月26日、英国議会に対し、英国の核弾頭の総数は225を超えない、運用可能状態の核弾頭を最大160発維持する、と発表しました。160という数字は以前に発表していました。外相の発表を報じた英国外務省のサイトの『最新ニュース』は、残りの核弾頭は、「定期的な処理、保守点検、ロジスティック管理を行い、運用可能状態の核弾頭の数を必要なレベルで維持するために必要なものだ」と説明しています。
北朝鮮のプルトニウムのほとんどは、寧辺(ヨンビョン)にある電気出力5メガワット(5000キロワット)の実験用原子炉で生産されたものです。これは北朝鮮が英国の炉を参考に独自で作ったものですが、ごく少量が、同じく寧辺にある旧ソ連提供のIRT-2000研究用原子炉(プール型軽水減速・冷却炉)で生産されたと見られています。
5月13日、オバマ大統領は、新START条約を上院に送付するともに、条約の下でどのように核削減を実施するかを説明する報告書(機密文書)を送りました。来週には、外交委員会での公聴会が始まるとのことです。報告書の中身を簡単に要約したホワイトハウスのファクトシートを翻訳して載せました。
米国核兵器保有量のデータ公表問題について報じたニューヨーク・タイムズの記事(5月2日)は、核兵器製造に必要なプルトニウムの量が分かってしまうとの理由から公表に反対する声があったと述べていますが、実は4月13日にヒラリー・クリントン国務長官が1発当たり4kgであることを明かしていました。日本は、2008年末現在で、47トン以上(ヨーロッパに約38トン、日本に約10トン)の分離済みプルトニウムを保有しています。