2017年02月13日

フランスの高速炉ASTRID──希望の星、ハッブルの法則で遠ざかる?

政府は、昨年12月21日の原子力閣僚会議において高速増殖原型炉もんじゅの廃炉を決定した際、高速炉開発の意義は「何ら変わるものではない」と述べ、開発のための「戦略ロードマップ」の検討を2017年初頭から開始し、2018年を目途に策定するとしています。頼みの綱は、フランスで計画中のASTRID(アストリッド)という高速炉。同炉を含む海外炉のデータ等により「もんじゅを再開した場合と同様の知見の獲得を図る」と言います。日仏両政府によるとASTRIDはフランスが2010年ごろから開発を始めた新たな「実証炉」(商用炉の前段階)だということですが、2006年の仏側文書では「原型」(プロトタイプ)施設とされています。運転開始予定は同年に2020年とされていたのがすでに2030年代となっています。10年で10年以上の後退です。また、原子力委員会の岡芳明委員長が昨年12月22日の会合で「コストが高い高速炉は、競争環境下にある電力会社は使えず、商業化できない」と述べたと毎日新聞が報じています。(原子力委員長 「高速炉の商業化はできない」政府に注文

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投稿者 kano : 2017年02月13日 11:36