2005年07月15日

韓国には再処理をして欲しくないという日本

7月13日に開かれた下記の二つの会合で韓国の原子力・核兵器問題の専門家カン・ジョンミン氏が、東京大学に留学していた頃の経験に基づいて、日本の原子力関係者は、韓国には再処理をして欲しくないと考えていると指摘されました。再処理は核兵器につながるから韓国にはやって欲しくないが、日本では経済性もないのにその再処理を進めたいという論理です。ウォールストリート・ジャーナル紙が6月16日にこれを裏付ける記事を発表しています。

7月13日会合  「東北アジア非核地帯と日本の核政策」朝鮮半島非核化宣言と六ケ所再処理工場

ウォールストリート・ジャーナルの6月16日記事「アジア全体で反核感情が衰退」に次のようにあります。

「日本政府関係者も、韓国について気をもんでいる。とりわけ、韓国政府が、政府の研究所の科学者が非常に少量のウランを2000年に濃縮したと言うことを昨年夏に認めてからはそうだ。濃縮過程は、原子炉用と核兵器用の両方の材料を作るのに使うことができる。韓国政府側は、実験は、許可されたものではなく、2度とこのようなことは起こらないと述べた。

この件に照らして、日本の経産省の柳瀬唯夫原子力政策課長は、六ケ所のような本格的な再処理工場を運転して欲しくないという。
「国際社会は、過去にこのようなことのあった国を簡単に信用することができるとは思わない」と柳瀬氏は語った。」

六ケ所では、実際の使用済み燃料を使って4トンものプルトニウムを作る「試験」が12月に始まる予定です。

この記事は、経済性もないのに無理をして工場を動かすことが、核拡散を促進することになるとして、六ケ所再処理工場無期限延長を要請した4人のノーベル賞受賞者を含む米国の専門家ら27人の文書も紹介しています。

投稿者 kano : 2005年07月15日 19:36